英BP、50年までに温暖化ガス排出量実質ゼロ 工程は示さず
ロイター / 2020年2月13日 10時24分
2月12日、英石油大手BPは、2050年までに石油・ガス生産からの温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を発表した。2017年10月、スイスのクロテンで撮影(2020年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[ロンドン 12日 ロイター] - 英石油大手BP
最高経営責任者(CEO)に今月就任したバーナード・ルーニー氏は会社をつくり直す必要があると訴え、「われわれは抜本的に変わる必要がある。世界が急速に変化を遂げ、社会のわれわれに対する期待も変わっているからだ」と強調した。
排出実質ゼロの目標は油田・ガス田の権益に基づき、同社が生産する石油・ガス全量について採掘からガススタンドまでの事業活動が対象で、販売のみを行う石油製品はカバーされない。供給網全体の排出量を算出する国際基準(スコープ3)の下では、販売する全製品の排出量を半減させる目標を掲げた。
同社の2019年の生産量は石油換算で日量264万バレル程度に上った。排出量は二酸化炭素(C02)換算で年間4億1500万トンとなっている。
ルーニーCEOは、短期的な計画は9月の投資家デーまでに公表すると述べた。また、2050年までに生産量は減少する公算が大きいとした。
同社はまた、石油・ガス生産の上流部門と精製・販売の下流部門の区分を取り払う方針も示した。
排出量削減目標をどのように達成するかについて、具体的な計画は明らかにしていない。考えられる選択肢は 超過達成したメーカーから排出枠(クレジット)を購入することや、CO2回収・貯留技術への投資だ。
ただ、環境保護団体グリーンピースの石油アドバイザー、チャーリー・クロニック氏は、BPが目標を達成できるかについて懐疑的な見方を示し、「使うこともない新たな石油・ガスの採掘に多額の資金を浪費するのをいつやめるのか」と疑問を呈した。
BPの株価は12日の取引で上昇。
「気候変動に関する機関投資家グループ(IIGCC)」のステファニー・ファイファーCEOはBPの計画を好意的に受けとめた。「投資家は同社の気候変動対策の進ちょく状況を引き続き見守ることになる。非石油・ガス事業への投資をいかに増やすかが注目点に含まれる」とした。
この記事に関連するニュース
-
エンゲージメントの仕組み:ネットゼロへの道
Digital PR Platform / 2024年5月9日 15時5分
-
英BP、石油・ガスの生産量削減目標にCEOが柔軟姿勢
ロイター / 2024年5月9日 12時5分
-
英BP、第1四半期は4割減益 生産拡大もエネ価格下落など響く
ロイター / 2024年5月7日 19時10分
-
農産分野に年40兆円の投資を 世銀、気候変動対策を発表
共同通信 / 2024年5月7日 16時38分
-
英シェル株主は気候対策強化案に反対を、グラスルイスが助言
ロイター / 2024年5月6日 11時43分
ランキング
-
1飲むヨーグルトが「乳酸菌バブル」でジリ貧の理由 市場は逆転寸前、かつての人気を取り戻せるか
東洋経済オンライン / 2024年5月19日 7時20分
-
2東京から新幹線…「新神戸」よりも、一駅先の「西明石」まで買った方がおトク!? JR往復割引「601キロ」のカラクリ
まいどなニュース / 2024年5月19日 8時2分
-
3消えゆく「回転レストラン」…80年代には全国50店→再開発・老朽化で数店舗に
読売新聞 / 2024年5月18日 15時0分
-
4ローソン、コーヒーなどの「濃さ」選べる仕様に 背景に“客離れ”回避
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月19日 8時0分
-
5都内「自転車が命がけ!」危険スポット5選 「左折車こわっ!」「マジで、ここ進むの…?」
乗りものニュース / 2024年5月19日 8時12分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください