制約的政策、当面維持も インフレ低下確信に時間要=FRB議長
ロイター / 2024年4月17日 5時29分
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は16日、予想を上回るインフレ率を示す一連の経済指標を受け、FRBがインフレ2%回帰を確信するにはこれまで予想していたよりも長い時間が必要になる可能性が高いとの見解を示した。2023年9月撮影(2024年 ロイター/Evelyn Hockstein)
[ワシントン 16日 ロイター] - パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は16日、インフレの2%回帰に向けた「一段の進展の欠如」を踏まえ、FRBは予想されていたよりも長期間、高水準の金利を維持することが必要となる可能性があるという見解を示した。
パウエル議長はワシントンで行われたイベントで、「最近のデータは明らかにわれわれに自信を与えるものではなく、むしろその自信を得るには予想よりも長い時間がかかる可能性が高いことを示している」と指摘した。
その上で「労働市場の力強さとこれまでのインフレの進展を踏まえると、制約的な政策がさらに時間をかけ効果を発揮することを容認し、データや変化する見通しに依存することが適切」と述べた。
議長は「インフレ上昇が持続するようであれば、必要な限り金利を現在の制約的な水準に維持することができる」と強調。同時に「労働市場が予想外に弱含めば、緩和するかなりの余地がある」とした。
パウエル議長は先月7日、上院銀行委員会の公聴会で行った証言で、FRBが利下げに着手するために必要なインフレ低下に対する確信は「そう遠くない」将来に得られるとの考えを示した。
ただ、この日の発言ではそのような見解を示さなかったほか、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)後に示された、1月と2月のデータはインフレが徐々に減速するという「全体的な状況」を変えていないとの見方も示さなかった。
また、FRBが注目するコア個人消費支出(PCE)価格指数について3月は2月と同じく2.8%上昇となる可能性が高いほか、3カ月および6カ月平均は「その水準を実質的に上回る」とした。
今回のパウエル議長の発言は、30日━5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)前の最後の公の場での発言となる可能性が高い。
この記事に関連するニュース
-
焦点:FRB「次の一手」、物価高止まりと大統領選接近で難しさ増すタイミング
ロイター / 2024年4月30日 9時4分
-
米FRB、据え置き長期化か=6会合連続で金利維持へ―30、1日にFOMC
時事通信 / 2024年4月27日 15時35分
-
FRB、インフレの進展停滞と金利据え置き長期化を懸念=議事要旨
ロイター / 2024年4月11日 6時19分
-
FRB議長、早期利下げになお慎重 インフレ鈍化「確信高める必要」
ロイター / 2024年4月4日 9時33分
-
FRB、利下げ検討に時間かけられる 米経済力強い=パウエル議長
ロイター / 2024年4月4日 2時5分
ランキング
-
1【参加募集告知】 『不思議の国のアリス』の世界観を香りで感じるハンドクリーム作り
Digital PR Platform / 2024年5月1日 11時5分
-
2「テーマパーク化した大学」を経たZ世代の不都合 先生と生徒が共犯でうみだす「いい子症候群」
東洋経済オンライン / 2024年5月1日 11時0分
-
3観光業で働く人のためにも「GWは廃止すべき」 こう提言しても、何も変わらなかった理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月1日 6時40分
-
4経営者目線 ジム・ロジャーズ氏「今後1年の間に大暴落」を警告 ワタミ来月40周年
zakzak by夕刊フジ / 2024年5月1日 15時30分
-
5テスラ、突然の充電器部門閉鎖 自動車業界に動揺
ロイター / 2024年5月1日 10時5分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください