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「のり弁当」コスパの代名詞、今は1000円越えも 高級素材なら味も変わる? どうして人気?フードアナリストが解説

J-CASTニュース / 2024年3月18日 12時10分

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刷毛じょうゆ海苔弁山登り「海」

のり弁当――庶民や若者のおなかを満たしてきた、コスパの良い弁当だ。「おかか」や昆布の載ったご飯にのりがバーンと敷いてあり、その上には白身フライやちくわ磯部揚げ、からあげ、きんぴらごぼう。こんな中身を思い出すだろう。

しかし、2010年代後半から、のり弁当にも高級化の波が打ち寄せてきているという。こだわりのおかずや、産直のコメや高級なのりを使用。やはり味も客層も格段に違うのだろうか。

こだわり食材、おかずも多種多様

コロナ禍の2020年頃から、高級のり弁当がテレビでもよく取り上げられるようになった。先駆けとなったのは、「海苔弁いちのや」、「味の兵頭」、「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」などがある。首都圏の店舗や大手デパートにテナントで入っているほか、地方都市にも進出してきたようだ。

弁当チェーンののり弁の価格を見てみよう。「オリジン弁当」では320~570円。最高値は「酒西京焼きのり弁当」で572円(税込み、以下同)だ。「HottoMotto」の価格帯は390~640円ほどで、最高値は「BIGのり弁当(ナポリタン)」。白身フライ、ちくわの天ぷら、しば漬け、きんぴらごぼうに、スパゲティーナポリタン、目玉焼き、ウインナーが入った大ボリュームで640円(税込み)となっている。

一方の高級のり弁当。「海苔弁いちのや」の「東京名物 海苔弁」(1080円)では、のりは瀬戸内海産を使い、「しっかりとした食感に海苔本来のうまみ」があるという。おかずは、玉子焼き、きんぴらごぼう、野沢菜漬け、鶏もも肉のみそ焼き、ちくわ磯部揚げ、魚フライ。

「味の兵頭」の「魚弁 海苔弁当(ハラミ白醤油焼き)」(1581円)では、白飯にのりと鰹節がかかっており、おかずは鮭ハラミ白醤油焼や煮物(がんもどき、竹の子、にんじん、ふき、椎茸)、玉子焼、ひじき当座煮、さくら大根、きんぴらごぼうが使われている。

こうした高級のり弁当には、SNSでも好評な声が多い。Xでは「いちのや海苔弁いただきました!こだわりの海苔が口の中で溶けるー!」や、「一つ一つの料理が凝っていて丁寧に作られている感じがして、とても美味しかったです」「厳選されたおかずという事でどれも普段食べるのり弁より美味しかったです。特に磯辺揚げと鶏肉がンマイ!」とある。

味わい求める層はほとんどいなかった

「人気を博した理由は2つ。1つは物珍しさの新奇性、もう一つは怖いもの見たさではないでしょうか」

高級のり弁当についてこう語るのは、フードアナリストの重盛高雄氏だ。

そもそも、一般的なのり弁当は、「低価格を訴求する消費者に対する受け皿として存在しています。価格優先のため、味わいを求める層はほとんど存在していなかったと言えます」と説明する。

そんななか、高級のり弁当が定着した理由は、「一見して珍しい、そして試してみようという客層に刺さったことが、ヒットした要因に挙げられます」。SNS映えも相まって、「付加価値の高いこだわり弁当」という立ち位置を獲得したようだ。

テレビ局のロケ弁として、企業の会議や研修、イベントの食事としての発注もある。新しさもあって、大規模発注する客層に好まれたのではないかと分析する。

価格については、「1000~1500円の価格設定も立ち位置として絶妙です。単なるこだわりの寄せ集めでなく、ありきたりの素材を洗練した逸品と考えるなら、のり弁当という設定も考え尽くされたという印象を受けました。」と述べた。

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