ベネズエラのマドゥロ氏、大統領就任式を強行…G7は「民主的な正当性を欠く」と非難
読売新聞 / 2025年1月11日 13時25分
【リオデジャネイロ=大月美佳】南米ベネズエラで10日、独裁色を強めるニコラス・マドゥロ大統領(62)が3期目の就任式を強行した。大統領選で野党統一候補だったエドムンド・ゴンサレス氏(75)は正当な大統領として自らが就任するため帰国を模索したが、政権側による国境封鎖などで断念に追い込まれた。
マドゥロ氏は就任式で「私は米国や中南米右派政府によって大統領に任命されたのではない。国民の負託を受けたものだ」と他国の介入をけん制した。新たな任期は2031年までの6年としている。
大統領選を巡っては、選管当局がマドゥロ氏の勝利を発表したが、詳細な記録は一切公開されていない。野党陣営は独自集計でゴンサレス氏が圧勝したと主張している。
ゴンサレス氏は10日、X(旧ツイッター)でビデオメッセージを公開し、「マドゥロはクーデターを実行したが、人心を伴っていない。我々は間もなくベネズエラに入り、悲劇に終止符を打つだろう」と語った。
マドゥロ氏の就任を受け、日本を含むG7(先進7か国)は声明を発表し、「民主的な正当性を欠いている」と非難した。米国はマドゥロ氏の逮捕につながる情報提供に対する懸賞金を2500万ドル(約40億円)に増額すると発表した。英国、欧州連合(EU)、カナダも政権幹部らに対する制裁を相次いで打ち出した。
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