長野駅前３人殺傷、容疑者は強い殺意持ち刺したか…死亡した男性には心臓に達する致命傷

事件のあったバス停付近を警戒する警察官（２４日午後、ＪＲ長野駅前で）＝稲垣政則撮影

　長野市のＪＲ長野駅前で男女３人が刃物で刺されて死傷した事件で、長野県警は２４日、司法解剖の結果、死亡した同市丹波島、会社員丸山浩由さん（４９）の死因は失血死で、致命傷となった左胸の傷は心臓に達していたと発表した。強い殺意があったと県警はみており、逃走した男とみられる新たな画像を公開して、行方を追っている。

　県警によると、丸山さんは左胸と背中に傷があり、２回刺されたとみられる。抵抗する際にできる防御創（傷）はみられず、県警は詳しい状況を調べている。

　事件は２２日午後８時頃に発生。男は丸山さんを刺した後、近くでバスを待っていた男性会社員（３７）と女性会社員（４６）を刺し逃走した。２人は重軽傷を負った。

　捜査関係者によると、現場周辺の防犯カメラの分析から、男に似た人物は事件約１時間前、大通りを挟んで駅向かいのホテル近くにいる姿が確認された。その後、駅構内でも映っており、犯行後は、大通りにある駅前のスクランブル交差点に向かったが渡らずにきびすを返し、駅前の交番前を通過し、西に向かって逃走する姿も映っていた。

　県警が新たに公開した画像は、事件発生の約２０分前に通行人が駅を撮影した際、偶然映り込んだものだ。２０～４０歳代で、身長は約１メートル７０の男が映っており、頭に白い布のようなものを巻いていた。県警はフリーダイヤル（０１２０・００７・２８５）で情報を募っている。