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ポストアベノミクスは人口減対策、子育て支援に国債発行も=野田元総務相

ロイター / 2020年2月20日 18時44分

 2月20日、自民党の野田聖子・元総務相は、ロイターのインタビューに応じ、アベノミクスは財務省の発想にとらわれない大胆な政策を打ち出すことができたと評価するとともに、多くの政策目標は未達と指摘。写真は都内で2018年5月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

竹本能文 ダニエル・ルーシンク

[東京 20日 ロイター] - 自民党の野田聖子・元総務相は20日、ロイターのインタビューに応じ、アベノミクスは財務省の発想にとらわれない大胆な政策を打ち出すことができたと評価するとともに、多くの政策目標は未達と指摘。最大の課題である人口減少を食い止めるためには子育て支援の拡充が急務で、財源確保のためには国債発行も必要と述べた。婚外子を認めない党内保守派の意向も批判した。新型コロナウイルスに関してはかかりつけ医での診察を可能にすべきでないかと提案した。

<総裁選出馬の意思、安倍首相の批判にあらず>

野田氏は各種メディアで自民党の次期総裁選への出馬意思を明確にしているが、「安倍首相個人を批判しているわけではない。自民党総裁任期は永遠でないから安倍首相の4選はないので、次の総裁選に出ると言っている」と説明する。

安倍政権の政策に関しては「日銀が株をバンバン買うなど、従来の財務省的発想では禁じ手とされた政策を打ち出したため、諸外国の金融関係者に新鮮に見え、最初のころは投資家などに評価された」と分析。また「日本の救世主は女性と国会で明言するなど、女性活躍を明確に打ち出したことまでは良かった」と評価した。

ただ、安倍政権発足時の1ドル70円台から100円前後への円安進行については「日本経済をつぶしてはいけないという当時のオバマ米大統領らの意向や市場協調があった」と分析した。

また、安倍政権下で「物価目標、女性活躍目標など数値目標は軒並み達成できていない」と指摘した。

さらに「シェールガスのような資源を国内に持たず、移民が多数来ることもない日本にとって、人づくりこそが最大の課題。人口減少を食い止めるためには、男性中心の発想を切り捨てるのが必要」と強調した。

<財政不足で増税、「子どもでも考えられる」>

特に「法律婚でなければ子供を産んではいけない」との発想に問題があると指摘。党内の保守派には「女性が家庭に戻り、子供を育てればよいとの考えが残っている」と批判した。その中で昨年末の税制改正で未婚の一人親の寡婦控除が認められたのは画期的と評価した。

人口問題、子育て対策は、政策の優先順位を上げるべきとして、必要な場合は「国債も出せばよい」と提言した。消費税率のさらなる引き上げについては「財政が足りないなら税を上げるのは子供でも考えることができる。やりくりすることが大切」と述べ、慎重な姿勢を示した。

新型コロナウイルスに関しては、37.5度以上の発熱が4日以上続いた場合は保健所に相談すべきとの政府指針について「子供を持つ母親は4日も待てず、かかりつけ医に行けないことが不安につながる」と述べ、柔軟な対応を提案した。中国などで効果があるとも報告されている抗HIV薬に関して、国内在庫数などを厚生労働省が早期に把握することも必要と強調した。

(編集:内田慎一)

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