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香港行政長官、国家安全法関連裁判で裁判官は自ら選ばないと言明

ロイター / 2020年6月23日 14時47分

<description role="descRole:caption"> 6月23日、香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官(写真)は、中国政府が導入を目指す「香港国家安全維持法」に関連する裁判について、担当する裁判官を自らが選ぶことはないとし、司法機関の助言に基づき全ての裁判所の判事団を指名する考えを示した。写真は北京で3日撮影(2020年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins) </description>

[香港 23日 ロイター] - 香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は23日、中国政府が導入を目指す「香港国家安全維持法」に関連する裁判について、担当する裁判官を自らが選ぶことはないとし、司法機関の助言に基づき全ての裁判所の判事団を指名する考えを示した。

同法を巡る懸念を和らげる狙いがあるとみられる。

行政長官は記者団に「将来的に国家安全法を巡る裁判があれば、それを担当する裁判官を指名する責任は香港の司法部門が担う。行政部門の責任ではない」と述べた。

同法を巡っては、1997年の英国による香港返還時に合意された「一国二制度」の下の高度な自治がさらに損なわれるとの懸念の声が香港の民主派や一部の海外政府から出ている。

香港は英米などの判例法に基づく法制度を採用しており、これが一国二制度の基礎となり、国際的金融ハブとしての地位を支えている。

中国側は、来週可決される見通しの香港国家安全維持法案について、少数の「トラブルメーカー」だけを対象にしていると説明。法案は国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力との共謀の4つの犯罪行為について定義を明確にし、刑事罰を定めている。

ただ、全容は公表されておらず、林鄭長官も全ての文書はまだ見ていないと認めた。

中国の国営メディアは前週末に、関連裁判の裁判官は林鄭長官が指名する可能性を示唆しており、法専門家の間では香港の司法制度の独立性が深刻な危険にさらされるとの警戒が強まっている。

香港で一般的な外国人裁判官が国家安全法関連裁判の担当から排除されるとの懸念も出ている。この結果、中国寄りの裁判官が指名される可能性がある。

林鄭長官は「公表済みの同法の詳細では、国家安全法関連の裁判を担当する裁判官の国籍の問題は触れられていない」とした。

全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は28─30日の日程で開かれる予定で、同法を成立させるとみられる。

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