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英総合PMI、1月は小幅上昇 物価圧力高まる

ロイター / 2025年1月24日 19時55分

 S&Pグローバル/CIPSが24日発表した1月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.9と、3カ月ぶりの高水準だったが、前月の50.4から小幅な上昇にとどまった。ロンドンで2024年9月撮影(2025年 ロイター/Mina Kim)

Andy Bruce

[24日 ロイター] - S&Pグローバル/CIPSが24日発表した1月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.9と、3カ月ぶりの高水準だった。前月の50.4から小幅に上昇した。

雇用の縮小と企業の楽観度低下が続いた一方、物価圧力が上昇した。ロイターがまとめた市場予想は50.0だった。

英国ではリーブス財務相が昨年10月末の予算案で国民保険料の雇用主負担を引き上げて以降、さえない経済指標の発表が相次いでいる。

今回の調査によると、多くの企業は雇用の減少について、国民保険料の雇用主負担引き上げと関係があると回答。

過去2カ月の雇用減少ペースは、新型コロナウイルス流行時を除けば、2009年の世界的な金融危機以降で最大だった。

企業の楽観度は、トラス元首相の「ミニ予算」で市場が動揺した直後の22年後半以来の低水準。

S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「英経済の厳しさが一段と浮き彫りになった」と指摘。「インフレ圧力は再び強まりつつあり、スタグフレーション的な状況を呈している。イングランド銀行(英中央銀行)の政策のジレンマが深刻化する」と述べた。

投入価格指数と産出価格指数は23年半ば以来の高水準に急上昇。

サービス業PMIは51.2と、前月の51.1から上昇し、3カ月ぶりの高水準。

製造業PMIは47.0から48.2に上昇したが、4カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回った。製造業の雇用縮小ペースは24年2月以来の高水準だった。

PMI発表を受け、英国債価格は下落。PMIが予想を上回ったことや物価圧力の高まりが材料視された。ポンドはドルに対して小幅上昇した。

コンサルティング会社キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、エリアス・ヒルマー氏は「今日の統計では、経済活動の弱さに対する中銀の懸念は和らがないだろう」と指摘。

「われわれは依然として、中銀が2月に政策金利を現在の4.75%から4.50%に引き下げると考えているが、物価圧力が強まっているため、その後は段階的にしか金利を引き下げないだろう」と述べた。

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