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豪小売売上高、10月は前月比+4.9% 経済再開で予想大幅に上回る

ロイター / 2021年11月26日 11時35分

11月26日、オーストラリア統計局が発表した10月の小売売上高は、前月比4.9%増加し、市場予想の2.5%増を大幅に上回った。シドニーで9日撮影(2021年 ロイター/Loren Elliott)

[シドニー 26日 ロイター] - オーストラリア統計局が26日発表した10月の小売売上高は、前月比4.9%増加し、市場予想の2.5%増を大幅に上回った。新型コロナウイルス関連の規制解除に伴い消費が上向いた。

小売売上高は311億豪ドル(223億1000万米ドル)。9月の1.7%増から伸びが加速した。

衣料品店は約28%増、百貨店は22%増、レストランは12%増となった。

キャピタル・エコノミクスのシニアエコノミスト、マーセル・ティエリアント氏は「実質的な個人消費は今四半期中に10%回復し、デルタ株の感染拡大前のピークにかなり近い水準になる可能性がある」と指摘。「家計の貯蓄率が依然として非常に高いことから、来年も消費は急速なペースで拡大するだろう」と述べた。

全国的なワクチン接種率が86%に達し、シドニーとメルボルンでウイルス対策の規制がほぼ解除される中、堅調な消費が続いている兆候が示されている。

銀行が発行したカードによる支出は今月、新型コロナ感染拡大前の水準を約10%ポイント上回っており、年末商戦期を前にブラックフライデーのオンライン販売も好調が見込まれている。

ウエストパックのシニアエコノミスト、マシュー・ハサン氏は「経済再開に伴う回復が本格化し、品不足や配送遅延のリスクが早めの買い物を促していることから、今年はさらに好調な年になりそうだ」と述べた。

国内総生産(GDP)の約55%を占める家計消費の拡大は経済にとって朗報となる。

ただ、来週発表される第3・四半期GDPは約3%減少する可能性がある。CBAは3.5%減を予想。そうなれば過去2番目に大きな落ち込みとなる。ウエストパックは見通しを従来の4.0%減から2.5%減に上方修正した。

CBAの豪経済担当責任者、ギャレス・エアード氏は「国の約半分が封鎖されていたため、GDP統計は歴史の教科書に載るようなものになるだろう」と指摘。

その上で、「ワクチン接種率は非常に高く、ロックダウンが終わり、経済が本格的に再開しつつある中、状況は著しく変化している」と語った。

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