米中古住宅販売仮契約指数、11月は3カ月連続マイナス
ロイター / 2020年12月31日 1時44分
全米リアルター協会(NAR)が30日に発表した11月の中古住宅販売仮契約指数は前月比2.6%低下の125.7だった。メリーランド州シルバースプリングで2015年12月撮影(2020年 ロイター/Gary Cameron)
[30日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が30日に発表した11月の中古住宅販売仮契約指数は前月比2.6%低下の125.7だった。3カ月連続の低下となった。深刻な供給不足により住宅価格が上昇したことが要因。ただ、過去最低水準の住宅ローン金利が市場を依然下支えしている。市場予想は横ばいだった。
前年同月比は16.4%上昇した。中古住宅販売仮契約は1─2カ月後に販売取引が成立する。
仮契約件数は全4地域で前月から減少。下落率は南部が1.1%、西部が4.7%、北東部は3.3%、中西部は3.1%となった。
中古住宅販売は最近勢いが鈍化している。11月の中古住宅販売戸数は6カ月ぶりに減少した。
住宅市場は、住宅ローン金利が過去最低水準なのが追い風となっている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により労働力人口の少なくとも21%が在宅勤務をしている。在宅での仕事や学習のために広い家を求め、郊外や人口が少ない地域に人が移っている。
新型コロナの影響で米経済は2月に景気後退(リセッション)入りした。打撃を受けた人は低賃金労働者に偏り、少なくとも2000万人が失業保険手当で生活している。米連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、米国の30年固定住宅ローン金利は平均で2.86%程度となっている。
業者は建設ペースを上げているものの、供給が需要に追いついておらず、住宅価格は初めて購入する人の多くにとって手が届かない水準に上がっている。
建設業者の信頼感は過去最高水準となっているが、業者は土地や資材の不足に不満を募らせている。
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