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スイス中銀、当座預金金利引き下げ マイナス金利終了で負担増

ロイター / 2023年10月30日 23時32分

 10月30日、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は商業銀行がSNBにオーバーナイトで預け入れる資金に支払う金利を調整すると発表した。写真は3月、チューリヒにあるSNBで撮影(2023年 ロイター/Denis Balibouse)

[チューリヒ 30日 ロイター] - スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は30日、商業銀行がSNBにオーバーナイトで預け入れる資金に支払う金利を引き下げると発表した。

マイナス金利の終了とスイスフラン上昇抑制のための取り組みによりコストが急上昇したことが背景にある。

約8年にわたるマイナス金利政策の下で中銀は商業銀行からオーバーナイトの資金に対し金利を受け取ってきた。マイナス金利時代のSNBの各銀行からの受取額は113億ドルだったが、昨年9月のマイナス金利政策終了により資金フローが逆転。2023年上半期には33億スイスフラン(36億6000万ドル)の金利を支払った。

12月1日以降、最低準備金を満たすために預けられているサイト・デポジット(当座預金)への付利がなくなり、異なる金利が適用される水準が調整された。

各行は最低準備金の25倍に相当する預金に対し、SNBの政策金利(現在1.75%)が支払われる。これまでは28倍の預金に対して金利が支払われていた。

銀行の個別基準を超えて保有するサイト・デポジットには、SNBの政策金利から0.5%ポイントを差し引いた金利が支払われる。

SNBは「今回の変更は現在の金融政策スタンスに影響を与えるものではない」と説明。「これらの調整により、金融政策が引き続き効果的に実施され、SNBの金利コストが削減される」としている。

どの程度コストが削減できるかについてはコメントを控えた。

UBSのエコノミスト、マキシム・ボテロン氏は、SNBは現在の政策金利で年間約7億フランを節約できる可能性があると試算。銀行の個別基準を超えて保有するサイト・デポジットに対する金利がSNBの政策金利を0.5%ポイント下回ることで、銀行は短期金融市場で融資するインセンティブを得るほか、金融活動が活発化し金融政策の伝達を支援すると述べた。

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