インド野党がモディ政権への抗議集会、総選挙直前の指導者逮捕受け

　３月３１日、インドで総選挙直前に野党連合の有力政治家が逮捕された問題で、野党各党が結集してモディ政権に対する抗議集会を開催した。写真はラフル・ガンジー氏。ニューデリーで撮影（２０２４年　ロイター/Sharafat Ali）

Rupam Jain　Shivangi Acharya

[ニューデリー ３１日 ロイター] - インドで総選挙直前に野党連合の有力政治家が逮捕された問題で３１日、野党各党が結集してモディ政権に対する抗議集会を開催した。

総選挙は４月から６月にかけて実施される予定。こうした中で捜査当局は３月２１日、デリー首都圏政府の首相で野党側のリーダーの１人であるアルビンド・ケジリワル氏を、酒類販売政策を巡る汚職容疑で逮捕した。

ケジリワル氏の陣営は、政治的動機に基づく逮捕で容疑はでっち上げだと主張。モディ首相と与党のインド人民党（ＢＪＰ）は、法執行部門が職務を適切に遂行しただけだと反論している。

最大野党、国民会議派の実質的リーダーであるラフル・ガンジー氏はこの集会で「モディ氏は今回の選挙で八百長を仕組もうとしている。これは通常の選挙ではなく、国家を救い、われわれの憲法を守る選挙だ」と支持を訴えた。

集会には地域政党を含めて野党指導者が軒並み顔をそろえたほか、ケジリワル氏の妻も参加して「今のようなファシズムはインドでは決して通用しない。われわれは戦い、そして勝つ」と強調した。

一方モディ氏は同じ日、人口の多い北部ウッタルプラデシュ州における集会で、自身の汚職摘発に向けた取り組みに野党側が動揺していると語った上で、今回の選挙は汚職一掃を目指すＢＪＰなどの現政権と、汚職体質を残したい野党勢力が対決する構図だと力説した。