実は簡単! 心が折れた時にするべき「人生が好転するコツ」
ananweb / 2022年4月25日 20時40分
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、最近ツイてないことだらけの29歳女性。友人に紹介されて占い師のもとへ…。三松先生が恋も人生も好転する方法を教えてくれます!
日歩里(29歳)運気レスで占い師に頼るが
【レスなひとびと】vol. 155
友達のミミ子とキャラメルラテを飲みながら女子トーク。ミミ子となら永遠にしゃべっていられるほど、話がはずむ。ファション、好きなタレント、意識高い系勉強会、職場のグチ、そして恋バナ。日歩里の部屋でも、街のカフェでも、ヒカリエのソファでもどこでも、グダグダ話しまくる。居心地がいい女子友。
今日の日歩里は、ションボリ気味だ。最近ついてない。実家の猫が行方不明。クレカをなくしていったん止めてめんどくさいことに。仕事でヘマして3日間残業続きでお肌にブツブツ。
そして、決定的なガッカリは、3か月前にどちらからともなく別れた彼氏の恭一に、早々と彼女ができたこと。
「もしかして二股だったんじゃないか疑惑」で、心がジンジン痛む。
そんなことをミミ子に訴えていた。
「だよね。つらいよね。社会が悪いよね」
といつも共感スタイルでうなずいてくれるミミ子が心地よかったのに、今日はなんか違う。
「日歩里、そろそろ甘え体質直して、自立せんと幸せになれんよ」
「は?」
「人生うまくいかんのは、自分のせいじゃないっていっつも言ってるよね。ひとのせいにしてる。30代は謙虚にならんと、いい男も出てこんわ」
「ちょ、説教? やめてよ」
「私も30からの10年で自分立て直そうと思って、ねえちゃんに教えてもらった葉山の占い師んとこ行ったのさ。マギーさんっていうの。マギーさんに、占ってもらって生き方変えることにした!」
「あやしいーーー。占い師に言われて、説教されても響かないよ。信じない信じない」
「誰かに押してもらいたんでしょ。背中。日歩里も占ってもらいなよ。ドーンって押してくれるから」
一人暮らしの部屋に戻るとコンタクトを買ったローンの催促状が届いていた。インスタを覗くと元彼とnew彼女のラブ投稿。
絶望的だ。
20代しめくくりがこんな悪運続きなんて。ミミ子にもらった葉山のマギーさんに電話して予約を取った。
紫のブラウスを着たマギーさんがカードをめくりながら、言うことはオール当たり。“なんでわかるんだろう? まじ本物?”のモードになり、ついついのめりこむ。
「次に出会う男性があなたの運気をガラリと変えてくれます。そのひとに抱かれることで、あなたの怠け癖も不満癖も消滅します」
「ヒェ~。そんな浄化男、どこにいるの。はやく会いたいよう」
「他者の利益を考えながら粛々と生きているとかならず出現します」
抽象的でイマイチわからんアドバイスだが、日歩里はその日からむっちゃ他人に親切にすることにした。面倒仕事も率先して引受け、ずる休みしない。今までしてた自分だけラクする卑怯な行いをしないように。
元彼のインスタも妬まず、「幸せになってよかったね」とエールを送る。ミミ子にも愚痴を言わず、「マギーさん、なんか信頼できるわ、ありがと」と感謝の姿勢を見せる。ついでにプチプレゼントも渡す。
てな感じで過ごしていたら…出現した!!
「日歩里さん、こんど、渋谷市場で飲みませんか」
日歩里の会社に営業に来ていた取引先企業の山本くん。何度か立ち話して、「仕事できそうないい男」とリストに入れていた彼。
「なんか、最近、楽しそうじゃないですか。いい笑顔だなって思って」
渋谷市場からのお付き合いの始まり始まり。
その日から日歩里は、いいことが起きるようになったと実感している。マギーさん、そして親友ミミ子、ありがとう。ミミ子にお礼を言うと、ミミ子がハグしてくれた。実家の猫も戻ってきて、あとは30代を謙虚に生きるのみ。
【三松さんからのコメント】
プラセボ効果っていうのがあるんですよ。お薬で有効成分が入ってないけど「入ってる」ことにして飲んでもらうと効き目が出るってやつです。心理的に、いいことを思い込むと、いい方に向かう。
日歩里さんは、占いは怪しいと思っても、頼ってしまうほど弱ってたんですね。でも、ミミちゃんのディレクションで、いい方向にマインドが向いた。これはよかった。弱い心に付け入る悪徳ビジネスもあるので用心しなければなりませぬ。ミミちゃんが、いい役割を果たしくれました。
研究論文があるものしか信じないという人々もいますが、結果オーライで運気上昇になるのなら、占いも浄化男も信じてよいですね。要は自分次第。落ち込みをいったん止めたいと願うなら、パンチがある「背中押し」の役を他者に求めるのはアリです。
でもね、壺を買ったり、毎週占いに通ったりはダメですよ。あくまでも「背中押し」のきっかけにしてください。
「運気レスで自暴自棄になったとき、背中を押してくれるモノを見つけよう。占いだけじゃなく、旅でも、瞑想でもいいね」
三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。
©urbazon/Gettyimages
文・三松真由美
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