カップラーメン大好き、野菜不足…「体臭がキツくなりやすい人」の特徴と対策 #216
ananweb / 2023年6月2日 20時30分
雨の多い時期となり、気圧の影響からか何をするにも腰が重くなっていませんか。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によれば、特に食生活がおろそかになると、体臭に変化が出るそう。愛先生がカラダのニオイがキツくなるNG行動と対策を教えてくれます!
最近、カラダのニオイが気になりませんか?
【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 216
6月がはじまりましたが、早々に台風や梅雨前線が日本列島を覆い、雨雲に悩まされる地域も多くなりました。今後、徐々に梅雨入りする地域は増え続け、高温多湿・低気圧の環境に自律神経を乱されるタイミングが増えていていくことが予想されます。
そうすると、私たちの行動変化として目先の面倒なことを避ける傾向になり、食事をインスタント食品や菓子パン、総菜パンなど加工食品で済ませてしまったりすることもあるかもしれません。さらに、人工的な味付けや糖質や脂質の多いものは依存性を生じるものが多く、夏に向けて偏食が進んでしまうこともあるかもしれません。
その結果として、洗濯物が生乾きになりニオイが気になるシーズンではありますが、カラダからも気になるニオイを発生してしまうことになるかもしれません。そして、近年食生活の乱れによって、若年性加齢臭を発する人も増えているようです。そこで、今週はニオイが気になる梅雨時の体臭対策となる食薬習慣を紹介していきます。
今週は、体臭対策となる食薬習慣
梅雨入りを迎える地域は増えてきていますが、梅雨といえば気になるのはニオイではないでしょうか。特に洗濯物は、乾くまで時間がかかるようになり、その間に雑菌が増殖し、特有のニオイを発生させます。同様に頭皮や髪の毛も悪臭を発するポイントとなってしまいます。さらに、このジメジメとした気候が作り出すのが体臭です。
高温多湿の季節になると、足のはやい食材はすぐに傷んでしまうので、野菜の買い控えをする人も増えてきます。また、低気圧により自律神経を乱している人は、目先のことが面倒になり、レトルトやインスタント食品など手軽なものばかりを利用する機会が増えてくることが予想されます。
その結果、偏食となり腸内環境も乱れ、漢方医学で考える『痰湿・湿熱』がたまり、皮脂の分泌が増えて酸化し、ぺラルゴン酸という加齢臭のようなニオイを発する物質が生じてしまうことがあります。そこで今週は『痰湿・湿熱』を取り除く食薬がおすすめです。今週食べるとよい食薬は、【セロリとパプリカのピクルス】です。
そして、今週は取り入れるより、控える食材に注目することが大切です。今週のNG行動は、忙しいときの【カップラーメンや総菜パン】です。
食薬ごはん【セロリとパプリカのピクルス】
抗酸化作用の高い野菜とお酢の組み合わせで『痰湿・湿熱』を除去してくれます。また、抗酸化ビタミンであるβカロテンは、油と一緒にとると吸収が高まるので、ピクルス液にオリーブオイルやアマニ油などを加えるとさらによいのでおすすめです。
<材料>
パプリカ 半分(一口大)
セロリ 1/2本(一口大)
酢・みりん 各大さじ2
オリーブオイル お好みで
<作り方>
ポリ袋に材料を入れ30分くらいおいたら完成。
NG行動【カップラーメンや総菜パン】
体臭は、食事だけの影響ではありませんが、無関係ということもありません。そのため、体臭が気になるときには、食事の見直しを行うことも体臭対策となります。特に飽和脂肪酸や糖質を多く含む食事は、過剰に皮脂分泌を増やし、ニオイの原因となることがあるので注意が必要。
面倒だから、忙しいからという理由でカップラーメンや総菜パンなどに頼るのは控え、コンビニでランチを購入するときにも、おにぎり、味噌汁、焼き魚、サラダなど単品で購入し、極力バランスをとるようにするのがベターです。
梅雨時になると、毎年洗濯物、髪の毛、体臭、口臭とニオイ問題が悩みの種として話題になります。香水や制汗スプレーなどでの対処もよいですが、カラダの中からニオイを発する原因を取り除くために食事の内容に気を遣うことも大切です。体臭が気になるなという人は、食事の見直しも体臭ケアの一つとして組み込んでみてはいかがでしょうか。
ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく 食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
※食薬とは…
『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。
近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。
ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。
Information
大久保 愛 先生
漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。
公式LINEアカウント@aika
『1週間に一つずつ 心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。
『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)
体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。
©SENRYU/Gettyimages
©Catherine Delahaye/Gettyimages
文・大久保愛
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