60歳以降も働き続けるために - 定年後の継続雇用の実態を踏まえて -

@Press / 2014年9月24日 15時30分

図表1、図表2
 第一生命保険株式会社(社長 渡邉 光一郎)のシンクタンク、株式会社第一生命経済研究所(社長 矢島 良司)では、高齢者雇用のための企業の対応を概観した上で、これから定年を迎える40・50代の定年後の継続雇用の可能性や準備についての意識を紹介し、希望通り60歳以降も働き続けるための課題について考えるレポートを公表いたしました。


<高年齢者雇用安定法の改正>
 「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の改正法が2013年4月1日に施行され、段階的に希望者全員を65歳まで雇用することを企業に義務付けた。これは2000年の年金制度の改正により、厚生年金の支給開始年齢が65歳に引上げられたので、年金支給開始年齢まで希望者全員が働き続けられる環境を整備し、無収入となる人を生じさせないようにするためである。このような社会環境の変化に対応し、年金支給までいかに働くか、また雇用するか、個人レベル、企業レベル双方で対応を図ることが求められている。
 こうした中、本稿では高齢者雇用のための企業の対応を概観した上で、これから定年を迎える40・50代の定年後の継続雇用の可能性や準備についての意識を紹介し、希望通り60歳以降も働き続けるための課題について考える。

<65歳まで雇用するための企業の対応>
 「高年齢者雇用安定法」では65歳まで雇用を確保するため、企業に「定年の廃止」、「定年の引上げ」、そして定年に達した人を引き続き雇用する「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じるように義務付けている。
 厚生労働省「平成25年高年齢者の雇用状況」(2013年10月)によれば、2013年6月1日現在、こうした高年齢者雇用確保措置を実施している企業は、全国の常時雇用労働者31人以上の企業(143,070社)の92.3%(132,067社)である。ほとんどの企業が65歳まで雇用確保をするための対応をしている。高年齢者雇用確保措置を実施している企業のうち、「定年の廃止」を実施している企業が2.8%、「定年の引上げ」が16.0%、「継続雇用制度」を導入している企業が81.2%である。定年の延長による対応よりも、
継続雇用によって65歳まで雇用を確保している企業が圧倒的に多い。
 継続雇用制度には、大きく分けて「勤務延長制度」と「再雇用制度」がある。「勤務延長制度」は「定年年齢が設定されたまま、その定年年齢に到達した者を退職させることなく引き続き雇用する制度」であり、「再雇用制度」は「定年年齢に到達した者をいったん退職させた後、再び雇用する制度」である。厚生労働省「平成25年就労条件総合調査結果の概況」(2013年11月)によれば、定年後の継続雇用制度を有する企業のうち、再雇用制度を有する企業の割合が約8割、勤務延長制度を有する企業の割合が約2割である(図表省略)。定年後の継続雇用制度を導入している企業のほとんどは、「再雇用制度」によって対応しているのが実態である。

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