電動バイクレース『MotoE』スペインで開幕 日本人初のMotoEライダー大久保光が7位フィニッシュ!!
バイクのニュース / 2021年5月4日 15時0分
電動バイクによるチャンピオンシップ『FIMエネルMotoEワールドカップ』2021年シーズンが、スペインのヘレス・サーキット・アンヘル・ニエトで幕を開けました。今季は日本人ライダー、大久保光選手が参戦しています。開幕戦のレポートをお届けします。
■日本人初のMotoEライダー、大久保光選手がシングルフィニッシュ
2019年にスタートした『MotoE(モト・イー)』は、2021年シーズンで3年目を迎えました。MotoGPのヨーロッパ開催グランプリのうち数戦に併催されており、2021年シーズンは開幕戦のスペインを含む全6戦7レース(最終戦は2レース開催)が予定されています。
すべてのMotoEライダーが走らせるのは、イタリアの電動バイクメーカー『Energica Motor Company』(以下、エネルジカ)の電動レーサー『Ego Corsa(エゴ・コルサ)』で、タイヤはミシュランです。
2021年のMotoEには11チーム18名のライダーが参戦しており、16歳の若手ライダーから元MotoGPライダーまで、様々な経歴を持つライダーが参戦、そして日本人初のMotoEライダーとなる、大久保光選手がエントリーしていることでも注目を集めています。
MotoEの開幕戦決勝レースは5月2日に開催されました。この日は午前中に行なわれたMoto2クラスのウオームアップセッションで転倒が発生し、約20分間の赤旗中断となったため、タイムスケジュールが変更。当初のスケジュールではMoto3クラス決勝レース前に予定されていたのですが、MotoGPクラスのあとに先送りとなったのです。気温、路面温度ともに当初のレース開始時刻よりもかなり上昇した中でのレースとなりました。
電動バイクのためエキゾーストノートの無い中、激しいレースが展開された
現地時間の15時30分、MotoEの2021年シーズン幕開けとなるレースがスタートしました。周回数は8周です。MotoEでは全ライダーが電費を考えることなく最後まで攻めたレースができる周回数が設定されています。
1コーナーにトップで飛び込んだのは、2番グリッドスタートのルーカス・トロヴィッチ選手。ポールポジションスタートで、この週末すべてのセッションでトップタイムをマークしてきたエリック・グラナド選手は2番手、4番グリッドスタートのドミニク・エガーター選手が3番手につけます。初のMotoEレースとなる大久保選手は11番グリッドからスタートし、1周目で7番手に浮上します。
1周目から熾烈なトップ争いが展開され、周回数が短いため序盤からポジション争いがより重要になるのです。電動バイクのためエキゾーストノートは無く、ライダーたちはコーナー進入でブレーキングの激しさを想像させる甲高い音を響かせながら激しいレースを展開します。
大久保選手(#78)は一時5番手浮上。最終的に7位フィニッシュ
スタートで2番手に後退したグラナド選手は、1周目で早くもトップを奪い返し、レースをけん引し始めます。グラナド選手は参戦3年目。初年度からMotoEで戦い続け、速さを持つとともにMotoEレースの経験が豊富なライダーです。
2周目、5番手に後退していたトロヴィッチ選手と、16歳のMotoEルーキー、フェルミン・アルデグエル選手が6コーナーで転倒。2人は再びレースに加わりましたが、大きく後退することになりました。
一方、トップは変わらずグラナド選手。3周目にはこれまでのレース中の最速タイムレコードを更新し、独走状態を築いたかに思われました。しかし、そのグラナド選手が6コーナーでまさかの転倒を喫します。グラナド選手はレースに復帰しましたが、大きくポジションを落としました。
代わってトップに立ったのが、2番手に浮上していたアレッサンドロ・ザッコーネ選手。ザッコーネ選手はそのままトップを守り、参戦2年目のMotoEで初優勝を飾りました。2位はドミニク・エガーター選手、3位は2020年シーズンのチャンピオン、ジョルディ・トーレス選手が獲得しました。
大久保選手は一時5番手に浮上しながらも、最終的には7位でフィニッシュ。初めての電動バイクレースMotoEをシングルフィニッシュで終えています。
MotoE開幕戦で表彰台に立ったザッコーネ選手(優勝)、エガーター選手(2位)、トーレス選手(3位)
MotoE第2戦はMotoGP第5戦フランスGPに併催で、5月16日(日)に決勝レースが行われます。日本では、motogp.comの有料ビデオパス購入により、予選(Eポール)と決勝レースが視聴可能です。レースハイライト動画など、一部のコンテンツは無料で視聴できるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
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