放っておくとどうなるか知ってる？ 原付を路駐した際の駐禁切符

原付でも路駐していると、駐車違反として切符を切られる可能性があります。原付で駐禁切符を切られてしまった場合、どのような対応をすれば良いのでしょうか。

■原付で駐車違反になるケースとは

　原動機付自転車（以下、原付）は燃費も良く、気軽に乗って出かけられる乗り物ですが、駐車場所や方法を誤ると、駐車違反として切符を切られることもあり得ます。

　では、どのような点に注意して駐車する必要があるのでしょうか。

放置駐車違反をした車両に貼り付けられる「放置車両確認標章」

　駐車違反は道路交通法第2条第18項において、次のように定義されています。

「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること、又は車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあることをいう」

　つまり駐車は「車両が断続的に停止している状態」と「ライダーが車両から離れていてすぐに運転できない状態」のふたつの状態を示しています。そしてこの両者は、「駐停車違反」と「放置駐車違反」として区別されます。

原付でも駐車する場所によっては違反になる

　まず駐停車違反は、「駐車禁止」や「駐停車禁止」といった標識が設置されている場所に加え、坂の頂上付近や交差点から5m以内の場所など、駐車禁止エリアとして定められている場所に、駐車や停車をおこなう行為。

　駐停車違反には、ライダーがバイクに乗っているかどうかは関係なく、停めている場所が駐車禁止かどうかで判断されます。そのため、原付乗車中に「ちょっと電話をしたい」や「ナビアプリを確認したい」などの理由で路肩に停車した場合、その場所が駐停車禁止場所であれば、原付に乗ったままでも駐車違反の切符が切られることになります。

　一方で放置駐車違反は、ライダーが停車させたバイクから5分以上離れた状態。停車可能な場所でハザードを炊いたり、エンジンを切ったりした状態であっても、ライダーがすぐに運転できる位置にいない場合は放置駐車違反となります。

　このように、何気なくおこなったことでも違反に該当する可能性があるので、原付から離れる場合は、少しの時間であっても駐車場にしっかりと駐車しましょう。

■駐車違反、放っておくのは絶対NG

　駐車違反で取り締まられてしまった場合、その後の対応はどのような流れになるのでしょうか。

駐車違反車両が取り締まりを受ける様子

　まず、駐停車違反の場合は、警察官から車両を移動させるように指示されるのが一般的です。その後、氏名や住所などを聞かれ、駐車違反として青切符が切られます。青切符が切られたら、銀行もしくは郵便局の窓口で違反金を納付してください。

　一方の放置駐車違反の場合は、放置した原付に「放置車両確認標章」という黄色のステッカーが貼られます。放置車両確認標が貼られていたら、警察へ出頭し、違反金を支払いましょう。

　ちなみに放置駐車違反の場合、車両の近くにライダーは居ない状況なので、取り締まり時点では違反したのが誰かわかりません。そのため、実際に車両を放置したライダーが支払いをおこなわなかった場合、原付のナンバーに登録されている所有者に「仮納付書」と「弁明通知書」が送られ、違反金の支払い責任が生じます。

　万が一、友人の原付を借りて放置駐車違反をしてしまった場合には、自身の責任として速やかに警察署へ出頭しましょう。

駐車禁止を示す道路標識

　なお、青切符の支払いを無視していると刑事手続きに移行され、裁判などを経て刑事罰に処される可能性もあります。そして放置車両確認標章を無視した場合は、一定回数以上の無視で車両の使用が制限されることになります。

　いずれにしても、警察の指示に従って違反金を納めることは義務。期限までに違反金の支払いや出頭をおこなえるよう、切符や放置車両確認標章の内容をしっかりと確認するようにしましょう。

　ちなみに、原付で駐停車違反をおこなった場合は6000円から7000円、放置駐車違反の場合は9000円から1万円の違反金が科せられます。