バイクを買うならどっちがお得? ディーラーと専門店メリットとデメリットを徹底比較
バイクのニュース / 2023年7月4日 9時0分
バイクを購入したり、メンテナンスや修理を依頼する先として、大きく分けてディーラーとバイクショップがあります。一見すると、どちらも同じようなサービスを提供しているように思えますが、その違いはどこにあるのでしょうか。
■メーカー系は大きくふたつに分かれる
バイクを購入したり、メンテナンスや修理を依頼する先として、大きく分けてディーラーとバイクショップがあります。
ディーラーで購入したバイクを同じくディーラーでメンテナンスしてもらったり、その逆も然り。ディーラーで購入したけど、メンテナンスは近所のショップでお願いしているという例もあるでしょう。
一見すると、どちらも同じようなサービスを提供しているように思えますが、その違いはどこにあるのでしょうか。
メリットとデメリットを中心に、それぞれの違いを見ていきましよう。
バイクを購入する先は大きく分けてディーラーとバイクショップがある
バイクを新車で買う場合、まず思い浮かぶのがディーラーでしょう。
ホンダであればドリーム店でスズキはスズキワールド、ヤマハはYSP、カワサキはカワサキプラザというように、それぞれ自社直系のディーラー網を持っています。ちなみにそれらディーラー店舗の経営自体は、いわゆるフランチャイズ展開もあるので、ディーラーだからと言ってメーカーが直接運営しているとは限りません。
そして、メーカー名を掲げているところはもうひとつあって、特約店と呼ばれるショップ。
店構えは街のバイクショップですが、看板にはメーカー名やロゴが入っていて、カラーリングもメーカーのイメージカラーだったりするお店で、こちらはメーカーから資本が出ているなどはなく、特定メーカーの販売やサービスに力を入れているメーカー色の強いショップという位置付けです。
ホンダのウイングやスズキのSBSなどがこれにあたりますが、バイクの場合、市場規模や単価などが小さいため、クルマのようにメーカーディーラー網を全国津々浦々に構築するのは困難です。
そのため、各メーカーが自社名を看板や店名に入れて取り扱ってくれる特約店の整備に力を入れたことから、街中でよく見かけるようになりました。
バイク専門店やショップは特定のバイクメーカー名を掲げていない店舗が多い
一方で、街で見かけるバイク専門店やショップのなかには特定のメーカー名ではなく、自らの店名だけを掲げているところが多々あります。それらのショップが扱うのは中古車がメインで、あとは修理やメンテナンスもメインメニューとしているところがほとんどです。
では、新車は買えないのかというと、そのようなことはなく、基本的にはどのメーカーのバイクでも購入することが可能。この場合、ショップは業販という形でメーカーや懇意のディーラーからバイクを仕入れて販売します。
時にはメーカーから、まとまった台数を仕入れることもあって、店頭に新車を並べているところもありますが、いずれにしてバイク界のなんでも屋さん的な存在です。
■ディーラーのメリットとデメリットについて
前述したように、新車を買うという点だけ見ても、さまざまなところで買うことができますが、メンテナンスや修理を含めて一番安心感があるのは、やはりディーラー。まずはそのメリットとデメリットを整理してみましょう。
カワサキのディーラー「カワサキプラザ」
まず最大のメリットは、なんといっても安心感。メーカーと直接つながっている事から、整備情報やリコール情報などもいち早く入ってくるだけでなく、メカニックの技術レベルも一定以上。独自のメカニズムや重整備についても精通しています。万が一、車両保証を使うような不具合があった場合でも、ディーラーは迅速です。
デメリットは、他社のバイクは買えない事。また車両価格については、基本的にメーカー希望小売価格で、最近では値引きもあまり期待できません。
さらにピット作業の工賃についても、時間あたりの設定が高いものとなっており、接客も含めてある一定レベル以上のサービスが期待できる分、安さはあまり期待できないのがデメリットでしょう。
ピットでは、カスタムやチューニングをしていると入庫拒否をされると聞いた事がある人も居ると思いますが、この点については保安基準に合致していて、車検に通る状態なら、問題なく対応してもらえます。コンプライアンスや法律遵守が浸透はしていますが、逆を言えばクリアしていれば問題ないという事。
また、他社のバイクを購入することはできませんが、修理は部品の手配も含めて基本的には可能です。
ただ、最近のバイク整備では車載されているコンピューターの情報を読み出して行なうケースが増えているため、そのレベルになると専用の診断機が必要になることから、対応不可という場合もあり得ます。
いわゆる一般整備であれば対応可能な上に、以前スタッフに聞いたところでは「他社ユーザーの入庫は、新規開拓につながるので歓迎」というコメントもありました。
■ショップのメリット、デメリットとは?
ショップのメリットはまず、安さにあります。安くないところもありますが、一般的にはディーラーと比べて安い価格で新車でも販売しています。
バイクショップのメリットはどのメーカーのバイクでも購入できる事
バイクの場合、商慣習もあって、中古車情報サイトには新車も掲載されていて、価格も出ていますが、かなり安い価格だったりします。取り扱うメーカーにも縛りが無いため、「全メーカー取り扱い可能」という売り文句をよく見かけますが、これは特約店も同様で、縛りがゆるい為、他メーカーのバイクも販売しています。ただ、ホンダやカワサキの400cc以上の新車はディーラーでしか買えないようになっているので、その点は注意してください。
メンテナンスや整備費用も、時間工賃がディーラーに比べて安く設定されているので、リーズナブルな価格で対応してくれるところがほとんど。コンピューターの診断機も汎用のものを使って対応してくれたり、部品がなくなってしまったモデルでも工夫して対応してくれることがある点もショップの良さです。
ただし、最新の整備情報は入手が遅れたり、リコール情報については直接対応できないなどはデメリット。
そして意外なメリットが、家から近いということです。ディーラーがすぐ近くにあるという人も、もちろんいると思いますが、バイクのディーラーはクルマと比べてもかなり少なく、至近のディーラーでもかなり遠いという人のほうが多いのが現状です。
そういった場合に力になってくれるのが、近所のバイクショップ。数が多いというのは大きなメリットでしょう。
バイクライフを楽しむには、やはり近所に主治医的なショップがあるのが一番です。それがディーラーでもいいのですが、新車を買ったらどこに面倒を見てもらうかは、あらかじめ考えておく事をお勧めします。
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