【MotoGP第6戦イタリアGP】Moto2小椋藍選手、週末を通して苦戦したイタリアGPは15位でフィニッシュ

MotoGP第6戦イタリアGPが、2023年6月9日から11日にかけてムジェロ・サーキットで行なわれました。Moto2クラスに参戦する小椋藍選手（#79／イデミツ・ホンダ・チームアジア）は、決勝レースを15位で終えました。

■出遅れた感のある今季、本来の走りは未だ見られず

　2022年シーズン、Moto2クラスで最終戦までチャンピオン争いを繰り広げ、ランキング2位を獲得した小椋藍選手（#79／イデミツ・ホンダ・チームアジア）は、2023年シーズン開幕前の3月上旬、モトクロストレーニング中に転倒を喫して左手首を骨折したことで開幕戦と第2戦を欠場し、第3戦から参戦しました。しかし、シーズンスタートの遅れが響いているのか、ここまで本来のポテンシャルからは遠い、苦しい戦いが続いています。

2023年シーズンもMotoGPのMoto2クラスに参戦する小椋藍選手（#79／Idemitsu Honda Team Asia）。イタリアGPは苦しいレースウイークに。決勝レースは15位でゴール

　前戦フランスGP後、小椋選手は約ひと月のブレイクの間、バレンシアとミサノでテストを実施しました。小椋選手は負傷の影響でシーズン開幕前のテストに参加できませんでした。レースウイークはタイムが求められ、日曜日の決勝レースに向けたセッションとなるため、オフシーズン中に参加できなかった分のテストを実施した形です。

　しかし、イタリアGPの週末もまた、小椋選手にとって難しいレースウイークとなりました。3回のプラクティスでは総合15番手となり、Q1からの予選となります。Q1では2番手に入ってQ2に進出しましたが、Q2は14番手。決勝レースで上位を狙うには厳しい、5列目からのスタートとなりました。

レースではほとんど13、14番手付近での走行となった

　日曜日の決勝レースは1周目で順位を上げましたが、その後はフロントタイヤのグリップ不足に悩まされ、15位でゴールしました。

　MotoGP.comのインタビューの中で、小椋選手は「今日のレースは全くだめでした」と、きっぱり言い切りました。

MotoGP第6戦イタリアGPのMoto2クラスを走る小椋藍選手（#79／Idemitsu Honda Team Asia）

「スタートから1コーナーは、前でクラッシュもあって、混沌としていたところをうまく抜けていけたのでポジションを上げられました。でも、そのあとは何もできなくて、ひとつのコーナーで全てを失ってしまった感じです。それからはフロントタイヤに問題を抱えて、もう何もできなくなってしまいました」

「今週は、全然速く走れなかった。ほんとにだめでした。次に向けて考えて、次戦に臨んでいければ、と思います」

MotoGP第6戦イタリアGPのMoto2クラスを走る小椋藍選手（#79／Idemitsu Honda Team Asia）

　MotoGPはイタリアGPから3連戦を迎えており、3連戦最後のオランダGPを終えると、サマーブレイクに入ります。シーズン後半戦に向け、サマーブレイク前の2戦であるドイツGPとオランダGPで、浮上のきっかけをつかみたいところです。

　MotoGP第7戦ドイツGPは、6月16日から18日にかけて、ドイツのザクセンリンクで行なわれます。

■Moto2クラスとは……

　Moto2クラスはトライアンフ「ストリートトリプルRS」の3気筒765ccエンジンをベースに開発されたオフィシャルエンジンと、シャシーコンストラクターが製作したオリジナルシャシーを組み合わせたマシンによって争われる。2021年8月、トライアンフによるエンジン供給は2024年まで延長された。タイヤはダンロップのワンメイク。クラスとしてはMotoGPクラスとMoto3クラスの中間に位置する。