いずれ取り締まりの強化対象に!? 合言葉「ぶたはしゃべる」で自転車の整備不良とならないために!
バイクのニュース / 2023年7月18日 11時10分
自転車のルール違反に対する取り締まり強化に合わせて、「整備不良」も積極的な注意の対象になるかもしれません。日常的に自転車の整備状態をチェックするための合言葉を紹介します。
■自転車チェックの合言葉「ぶたはしゃべる」
近年、健康増進やサステナブルな交通手段として注目を集め、各地で自転車の利用が推進されています。そのおかげで自転車利用者は増加していますが、それに伴い増えつつあるのが自転車が関係する事故です。
自転車の整備不良も、今後は取り締まり強化の対象になるかも?
重大な自転車事故を防ぐため、運転時のヘルメットの着用が努力義務になったり、警視庁が「信号無視」「一時不停止」「右側通行」「徐行せずに歩道を通行」といった悪質な違反に対して、いわゆる「赤切符」を積極的に交付することを発表するなど、自転車のルール違反に対する取り締まりが強化されています。
実際に2023年5月30日に行なわれた自転車の全国一斉指導取締りでは、検挙件数が昨年秋と比べて約45%増加するなど、警察の本気度がうかがえる結果になっています。
もちろん交通ルールを守って利用していればまったく問題ありませんが、それでも意外と見落としがちな法令違反があります。それが「車体の整備不良」です。自転車もクルマやバイクと同様に、整備が不十分な状態での運転は禁じられています。
整備不良とは、おもに制動装置(ブレーキ)やハンドル、前照灯、後部反射器の不備や故障などを意味し、整備不良と認められた自転車はその場で運転を続けることが禁止され、それに応じない場合は最悪で3カ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科せられることになります。
これまでは、一時期ブームとなった「ピスト」など前後輪の両方にブレーキが装備されていない自転車が違反の対象となったことがあり、取り締まりが強化されている最近では、他の箇所の整備不良も対象になる可能性があります。
できることなら半年に一度、少なくとも1年に一度は自転車屋に整備や安全点検を依頼することをオススメしますが、毎日使うものなので、いつ不具合が発生するか予測不能です。
そこで覚えておきたいのが、日常的に自転車の整備状態をチェックするために、確認するべき箇所の頭文字をとった合言葉「ぶたはしゃべる」です。合言葉の意味を覚えて、ぜひチェックしてみてください。
「ぶ」=ブレーキ
自転車のブレーキは10km/hで走行中、ブレーキをかけて3m以内で停止できる性能が求めらます。自転車が停止した状態でしっかりとブレーキを握り、体重をかけて前方に向かって力いっぱい押し出します。それでも自転車が動かなければ十分な制動力があると判断できます。その際、ブレーキレバーの握り具合も忘れずにチェックしてください。レバーがグリップに当たるぐらい握りこまないとブレーキが利かない場合は、制動力があってもいざという時に停まることができないので注意が必要です。
「た」=タイヤ
タイヤが接地する面のすり減り具合、サイドに亀裂が入っていないかなどの状態をチェックします。劣化したタイヤを使用し続けると突然のパンクや最悪の場合バースト(破裂)することもあります。また、適正な空気圧を維持することはパンクを防ぎ、タイヤの寿命を延ばすことにもつながるので、忘れずにチェックしましょう。
「は」=反射器材
自転車はクルマやバイクなど、ほかの車両に自身の存在を知らせるために反射器材を装備することが重要です。とくに後方に向けて取り付けられた赤い反射器材(リアリフレクター)は義務となっていて、夜間や暗い環境で後方100mの地点からライトを照射した時に確認できる性能が求められます。これが破損していたり、極端に汚れて機能を果たせなくなっていないか確認しましょう。
なお、地域によって「は」=ハンドルとしている場合もありますが、リアリフレクターは転倒した際などに破損しやすい部品でもあるので、より気にして欲しい部品として、ここでは「反射器材」としました。
「しゃ」=車体
ハンドルが前輪に対して直角になっているか、サドルが適切な高さでしっかり固定されているかなど、車体を全体的に確認します。ちなみに、合言葉の中に「ライト(前照灯)」が入っていないことを疑問に思う人がいるかもしれませんが、じつは自転車にライトを装着することは義務付けられていません。ただし、夜間や暗い所を走行する際に、ライトの「点灯」が義務となります。
つまり「絶対に明るいところしか走らないならライトは不要」ということになります。ただ、そのような人はほとんどいないでしょう。「ライト」は装着し、適切に点灯するかを「しゃ」の項目でチェックしましょう。
「べる」=警音器
走行中にむやみにベルを鳴らすことはルール違反ですが、乗車前は必ず音が鳴ることを確認しましょう。自転車のベルは転倒した時や、狭い駐輪場に停めた際に横の自転車のハンドルにぶつかるなど、比較的故障しやすい部品なのです。「警笛鳴らせ」の標識がある場合や危険が差し迫った時など、必要な時に正しく音が鳴るかチェックしましょう。
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