1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

ホンダ「CA100」カスタムパーツキットは全4種類 1960年代にメーカー純正カスタムが確立されていた

バイクのニュース / 2023年8月21日 19時40分

アメリカ市場でヒット作となったホンダ「CA100」(1962年)はその後、西海岸ロサンゼルスの自由な空気とホンダのアイディアによって、多くのバリエーションモデルが展開されました。4種類のカスタムパーツキットは、メーカー純正カスタムの楽しさを現代にも伝えます。

■“アメリカ版スーパーカブ”の純正カスタム達

 ホンダは1959年に現地法人アメリカホンダモーターをロサンゼルスに設立し、効果的な広告戦略もあり、次第にアメリカ市場に浸透していきます。大型バイクとは異なり、小さくてユニークな“アメリカ版スーパーカブ”こと「CA100」シリーズは、誰でも気軽に乗れて、価格が安いこともあり、とくに若者や学生に愛されて1962年には年間4万台以上も販売されました。

大型スポーツバイクの外観に近づけるカスタムパーツ、「ロードスター」キット装着車大型スポーツバイクの外観に近づけるカスタムパーツ、「ロードスター」キット装着車

 そして1967年には、「CA100」シリーズにカスタムパーツキットが販売されました。

 自分好みのスタイルを手に入れられるキットは、スポーツモデル風の「ロードスター」、レースバイク風の「ラリー」、クロームパーツカスタムの「ボス」、クラシックルックの「スチューデント」の4種類です。

 こうして流行の発信地であるロサンゼルスから、「CA100」シリーズのカスタムカブが走り始めます。

「ロードスター」キットはハイタンクと呼ばれる燃料タンクが特徴的です。ゴムのニーパッドも装備していました。そのおかげで独特のフレームデザインが見えます。

 フロントのショートフェンダーやトリムのあるカスタムシート、サイドカバーのストライプなど、ホンダの大型バイクのような外観を獲得しています。

GPレーサー風のロングタンクでスーパーカブのイメージを一新した「ラリー」キット装着車GPレーサー風のロングタンクでスーパーカブのイメージを一新した「ラリー」キット装着車

「ラリー」キットにはGPレーサーのような細いロングタンクが装備されていました。チェッカーフラッグ模様とウイングマークのロゴ、ストライプが入ったサイドカバーなどが加えられ、レーシーな外観に変身。「ロードスター」キットと同様にハイバーのパイプハンドルに換装するパーツなどがセットとなっていました。

「ボス」キット装着車(左)と「スポーツカブC110」(右)。フレームやマフラーの違いに注目「ボス」キット装着車(左)と「スポーツカブC110」(右)。フレームやマフラーの違いに注目

「ボス」キットは、アップマフラーやマッドガード付きフェンダーなど「ハンターカブ」風(アメリカでの名称は「トレイル50」)のスタイルにクロームパーツを加えています。クロームのフレームガードや他の2台にも使われるコンペタイプのハンドルバー等で構成され、現代で言うストリートスクランブラー的なカスタムキットでした。

「スチューデント」キットはよりモダンなデザインで街やキャンパスでオシャレに馴染むデザインです。レッグシールドは赤バッジ付きのフレームカバータイプに変更。エンジンにはパネルのヒートガードが装着されています。他の3台と異なり、ハンドルは「CA100」のままです。

スーパーカブの雰囲気を残しながら、よりモダンな印象に変身する「スチューデントキット」スーパーカブの雰囲気を残しながら、よりモダンな印象に変身する「スチューデントキット」

 モデルチェンジせずに売り上げを伸ばす、という目的があったようですが、ホンダはアメリカ市場で「CA100」カスタムパーツキットとともに、新しいバイクの楽しさを広げました。

■ホンダ「CA100」(1966年型)主要諸元
エンジン種類:空冷4ストローク単気筒OHV
総排気量:49cc
最高出力:4.3PS/9500rpm
フレーム型式:パイプ/鋼板プレス連結フレーム

【取材協力】
ホンダコレクションホール(栃木県/モビリティリゾートもてぎ内)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください