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海洋マイクロプラスチックを回収するスズキの船外機

バイクのニュース / 2024年4月24日 17時0分

レーシングドライバーの木下隆之さん(筆者)は、走るほどに海洋マイクロプラスチックを回収するスズキのアイデアがスバラシイと言います。どういうことなのでしょうか?

■エンジン性能を変えずにクリーンな環境を

 海釣りのアングラーがもたらす環境破壊が問題になっていますね。釣り人が海に捨てて帰った針や糸が、海亀やアザラシたちの体に絡まって命を奪ったり、飲み込んだことで内臓を痛めて死に追いやったりと、趣味で釣りをする一部の人達のマナーの悪さが社会問題になっています。

「ジャパンインターナショナルボートショー2024」に展示された、「スズキ・クリーン・オーシャン・プロジェクト」をアピールする環境コーナー「ジャパンインターナショナルボートショー2024」に展示された、「スズキ・クリーン・オーシャン・プロジェクト」をアピールする環境コーナー

 一方、人間の生活が海を汚染していることも問題のひとつです。とある資料によると、年間800万トンものゴミが海に流され、その中のプラスチックごみが環境を破壊しています。プラスチックは安価で加工しやすいために、人類の生活には欠かせない素材のひとつですが、腐らないために自然に帰りません。長く海洋を漂っている間に細かく砕かれますが、消えるわけではなく微細なマイクロプラスチックとなり、生物に影響を与えます。魚が飲み込み、その魚を人間が捕食します。人類の健康にとっても無視できない問題なのです。

 スズキはバイクやクルマだけではなくマリン事業も展開しており、船外機をラインナップしています。水があることで人々の生活やマリン事業が成り立っていることから、同社が進める「スズキ・クリーン・オーシャン・プロジェクト」の一環として「マイクロプラスチック回収装置」を開発しました。船外機に取り付けた装置が、航行中に海に漂うマイクロプラスチックを回収するというのです。

 アイデアは素晴らしいものですが、機構的にはそれほど複雑ではありません。船外機は内燃機関なので冷却が必要です。海水を吸い上げ循環させ排出することによってエンジンを冷やしています。その循環の過程にフィルターを組み込むことで、海水を濾過するのです。

 このシステムで感心するのは、エンジンの冷却性能に影響しないことです。海水を2系統で循環させます。そのうちの1系統に濾過フィルターが組み込まれています。仮にフィルターが目詰まりしても、もう1系統の海水が冷却を続けるからです。

 それほど大掛かりなシステムではないのでコスト負担もわずかです。船外機の価格が大幅に上がってしまっては、いくら環境のためとはいえ普及は難しいでしょう。しかしこれならば、誰もが気楽に環境改善に貢献できそうです。

 バイクやクルマの動力源は、環境破壊の元凶とも言われています。それは船外機も同様ですから野放しにしておくことはできません。

 かつてはバイクやクルマ用の小型エンジンは2サイクルが主流でしたが、環境への影響を考慮して4サイクルに移行しています。マリン用船外機も同様で、環境にやさしいエンジンの開発が進んでいます。スズキの「マイクロプラスチック回収装置」もその一環として歓迎されるものです。

 走れば走るほど海洋マイクロプラスチックを回収するなんて、ちょっといい話だな、と僕(筆者:木下隆之)は思います。

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