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カッコいいけど一体何に使われているの? 自衛隊が乗るバイク

バイクのニュース / 2025年1月24日 18時10分

警察が使用する「白バイ」や消化活動をおこなう「クイック・アタッカー」などの”はたらくバイク”は様々存在します。そして自衛隊にも”はたらくバイク”が使われていますが、具体的にはどのような用途で使用されているのでしょうか。

■戦闘時には敵部隊を、災害時には災害現場を偵察!

 警察が主に交通取締業務などで使用する「白バイ」や、東京消防庁が配備する人命救助や消火活動をおこなう消防活動二輪車、通称「クイック・アタッカー」など、さまざまな現場で活躍する“はたらくバイク”がありますが、自衛隊にもそういったバイクが存在します。

 ニュース映像や写真を通し、災害現場などで活躍する姿を目にしたことがある人もいるかもしれません。

 自衛隊で使用されるバイクは陸上自衛隊の偵察隊をメインに、普通科、特科の情報小隊偵などにも配備されており、偵察用オートバイ、偵察オートなどと呼ばれ、正式名称は「オートバイ(偵察用)」といいます。

 では、自衛隊が使用しているバイクはどういった用途で使用されるのでしょうか。

自衛隊用のバイクの主な仕事は偵察自衛隊用のバイクの主な仕事は偵察

 自衛隊用のバイクは部隊間の連絡などでも使用されていますが、その名前からも分かるように主な仕事は偵察。

 戦闘行動をする際には敵部隊の偵察、そして災害現場では被害状況や道路状況などを偵察し情報収集に努め、時には物資を届けたりすることもあります。

 また、トラックの荷台やヘリコプター、水上ボートなど他の乗り物に乗せて活動現場まで運ぶことも可能。小型で軽量というバイクならではの強みを活かし、さまざまな場所で活躍しています。

 ちなみに使用されているバイクは、自衛隊のために特別に開発された車両というわけではなく、市販車に少しだけ手を加え、自衛隊仕様にしたもの。

 長らくホンダの「XLR250R」が使用されてきましたが、新排ガス規制に対応させるなどの理由から、2001年からはカワサキの「KLX250」が採用されています。

 どちらもオフロードバイクですが、偵察用オートバイは、舗装されていない山道や泥道、地震や土砂崩れなどの自然災害で路面状況が悪くなった道も進入していかなければならないため、オフロードバイクならではの機動性とタフさが必要という訳です。

偵察用オートバイは自衛隊の標準塗装色であるOD(オリーブドラブ)色の塗装が施されている偵察用オートバイは自衛隊の標準塗装色であるOD(オリーブドラブ)色の塗装が施されている

 なお、市販車と自衛隊仕様の偵察用オートバイでは、エンジンのスペックなどに差はなく、何か性能をアップさせるために特別な改造が施されているわけでもありません。

 大きな違いとしては見た目、灯火類、そして頑丈なガードが各所に取り付けられているという点です。

 まず見た目の違いは、市販車は色鮮やかなライムグリーンが特徴的なモデルである一方で、偵察用オートバイは自衛隊の標準塗装色であるOD(オリーブドラブ)色の塗装が施されています。

 これは偵察の際に敵部隊に見つかりにくくするためで、足回りのメッキ部分も光の反射で敵部隊に気付かれないよう、マットなOD色や黒で塗装されています。

 また同様の理由で戦闘行動をする際には、ミラーも取り外されます。ミラーに関しては、未舗装道路を走行して転倒した際に折れてしまうことを避けるためという目的もあります。

ヘッドライトガードやエンジンガード、リアガードなど各種ガード類が装備されているのは、転倒の際の破損を防止するためヘッドライトガードやエンジンガード、リアガードなど各種ガード類が装備されているのは、転倒の際の破損を防止するため

 次に灯火類について。市販車は、エンジンを掛けるとライト類が点灯します。しかし偵察用オートバイでは、敵部隊に気付かれることを避けるため、エンジンを掛けてもごくごくわずかな光しか発しません。

 その理由はブラックアウト(BO)ライトと呼ばれる灯火管制用ライトが採用されており、夜間の訓練では全くといって良いほど周囲が見えない状況で走らせることもあるため。その際は、恐怖心との戦いだといいます。

 一方で、灯火管制用スイッチが装備されているため、全点灯に切り替えることも可能。災害時や公道を走る際も安心です。

 そして、ヘッドライトガードやエンジンガード、リアガードなど各種ガード類が装備されているのは、転倒の際の破損を防止するため。

 加えて、木の枝などの前方からの障害物や災害派遣時の瓦礫などで、乗員が怪我をするのを防ぐ役割も担っています。

 また、たくさんの荷物を運べるよう、大型のキャリアが装備されていたり、車両後方の左側には車載工具が積まれているなど、乗員自らが必要に応じて修理や整備を行えるようになっています。

 後方右側に無線機が搭載されている点も、偵察用オートバイならではです。

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