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山崎賢人のマイルール「頭は常にクールで」 経験が結実した安倍晴明役

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年4月1日 8時2分

 外見・肉体的アプローチの一方で、トラウマや悲しみを秘めた晴明の複雑な内面にどうアプローチしたのか。若き日の晴明は、呪術の天才と言われながら陰陽師に興味を示さない変わり者でもあった。山崎は「晴明は、真実だけを見ようとしている人。まだ(両親の死を巡るトラウマを)乗り越えてない状態である、という柱を自分の中で一本持って臨みました」と振り返る。

 いわばツンデレな晴明が唯一、“デレ”の部分を微かに覗かせるのが、染谷将太演じる天皇の孫である源博雅とのやりとりだ。「といっても、この段階での晴明には人生を楽しむような余裕はないので、博雅をからかうシーンにしても、心底楽しんでいるわけではなくて。感情もあまり表さないけれど、性格が悪く見え過ぎないようには気を付けました。例えば相手を“バカ”と言うにしても、晴明からすると悪口ではなく、単に事実を述べているだけというか(笑)。そんなところが面白いと思いながら演じていましたが、博雅とのやりとりはどこか可愛げのあるものになるよう強く意識して、温度のある人間として演じたつもりです」

 晴明と博雅としての、染谷との一連のやりとりは、「本当にキャッチボールみたいで、染谷くんに引き出してもらった部分もたくさんありました」と刺激的だった様子がうかがえる。「染谷くんとは(ドラマ)『時効警察はじめました』(2019)以来だし、ここまでガッツリ組んだのは初めて。ずっと尊敬してきたし、どんな風にアプローチするのかな、どうやって演じるのかなと気になっていたので、すごく面白かったです。染谷くんでも緊張するのか、とか少しだけ意外な一面を知れたのも含めて、全てが面白い経験でした」

 終盤は、怒濤のアクションになだれ込む。博雅が密かに思いを寄せる徽子女王の周辺で起きる怪奇現象に、博雅と共に立ち向かう晴明は、朝廷を揺るがす大事件に巻き込まれていく……。山崎は、「今回は相手を倒すのではなく、“いなしていく”アクション。これまでとは別種のアクションなので、アプローチも全く違いました。どこか人間の動きではないような、舞っているような動きを目指して。アクション監督の園村健介さんが、(フィギュアスケーター)羽生結弦さんの演目「SEIMEI」からインスピレーションを受けたというのも面白いなと。僕もそれを見て無重力感を意識しました」と新たな挑戦の撮影裏を明かす。さらに、「これまで、力の入ったアクションをやって来た経験値があるからこそ、自分の中で何となく抜き方がわかるというか。どんな経験も生きているな、と実感しました」と精悍な表情を見せる。

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