ノーマン・リーダス、「ウォーキング・デッド」を離れたくなかった 15年かけて築いたダリル&キャロルの特別な関係
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年5月21日 7時10分
海外ドラマ「ウォーキング・デッド」(2010~2022)のダリル・ディクソン役でお馴染みのノーマン・リーダスが、今月上旬に来日を果たした。3日から5日まで開催された「大阪コミコン2024」にも参加したノーマンがインタビューに応じ、シーズン2も控えるダリルの後日譚スピンオフ「ウォーキング・デッド:ダリル・ディクソン」の制作秘話や、完結から2年がたった本シリーズへの思いを明かした。(以下、ドラマのネタバレを一部含みます)(取材・文:倉本拓弥)
「ウォーキング・デッド」の仲間たちに別れを告げた日
Q:「ウォーキング・デッド」ファイナルシーズン(2021~2022)から2年が経ちましたが、完結話の撮影は今も思い出しますか?
もちろん。クランクアップは夜のシーンで、大勢のキャストやクルーが参加していました。マイクを渡されて、みんなに別れのあいさつをして、本当に終わるんだと実感しました。短いあいさつでしたが、私も少し泣いていたかもしれません。撮影クルーにマイクを渡したら、彼は号泣していました。
私は一日のマインドセットをするために、撮影現場に毎日バイクで通っていました。最終日だけは、普段よりも時間がかかる道を選んで向かいました。夜間の撮影を終えて、自宅に帰る途中に日が昇ってきて、もうこの道を通ることはないのか、と感慨深くなったことを覚えています。メリッサ(・マクブライド/キャロル役)と私はスピンオフに出演することが決まっていましたが、ジョージアでみんなと一緒に撮影した日々は、人生において大きなものです。とても偉大なことを成し遂げることができて幸せでしたが、正直に言えば、「ウォーキング・デッド」から離れたくなかったです。
Q:ダリルの後日譚をフランスで描こうと思った理由は? 制作総指揮としてこだわったことを教えてください。
フランスは私が選んだと思われているのですが、私ではありません。スコット・M・ギンプル(制作総指揮)が、私とメリッサにフランスが舞台のスピンオフ企画を持ちかけてきました。どうやってフランスへ向かうのか、どんな光景なのか、どんな人と出会うのかすごく興味がありました。メリッサと二人でスピンオフのアイデアや楽曲のプレイリストまで考えていたんです。まるで旅番組のような感じでした。
また、アンジェラ・カン(制作総指揮)からはシーズン10の最終話を撮っている時に「どうやってこのドラマを終わらせたいか?」と聞かれたことがありました。私が彼女に伝えたのはこんな展開です。『コミュニティーが火の海になり、仲間たちが全員死ぬ中で、ダリルはキャロルに“バイクに乗れ!”と言います。仲間が死にゆくさまはスローモーションで映し出されるんです。二人は旅立ち、世界中に生存者がいないか見て回るんです』。そういった会話をしていくなかで、スピンオフの舞台がフランスだとわかり、とても魅力的な企画だと思いました。しかし、「ダリル・ディクソン」が決まった時点で、他のスピンオフも動いていたので、ダリルとキャロルが旅立ち、冒険をした後に、グループに帰るという流れになりました。
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