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河合優実&吉田美月喜、勝てない経験も糧に『ルックバック』が描く嫉妬と憧れに抱く共感

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年6月21日 8時30分

 漫画への思いを爆発させる少女たちの表現にかける思いや葛藤を描く藤本タツキの人気漫画をアニメーション映画化した『ルックバック』(6月28日全国公開)。漫画好きという共通点で繋がる小学校4年生の少女・藤野と、不登校の京本のあまりにも不器用な交流は観客に多くの感情を想起させる。そんな二人を演じたのが、声優初挑戦となる河合優実と吉田美月喜だ。実写作品において、その演技力が高く評価されている若手女優たちは、本作を通じて何を得たのだろうか。(取材・文:磯部正和)

嫉妬と憧れに共感

Q:河合さん演じる藤野は、漫画を描くことに自信を持っていましたが、吉田さん演じる京本の描いた漫画に衝撃や嫉妬心を描くというキャラクターでした。一方の京本は藤野に純粋に憧れるという女の子。それぞれのキャラクターにはどんな思いを持ってアフレコに臨んだのですか?

河合:藤野の気持ちは身に覚えがあるなと思いました。子供のころ、自分よりも優れていると感じる子が、世の中にはいっぱいいるんだなと思う瞬間が結構あったんです。特に学校ってそういう場所だったなと。大人になってから考えると、学校のなかで起きていた競争ってあまり大きなことではなかったとわかるのですが、その当時は結構重大な問題なんですよね。そういう経験ってきっと誰しもあるんだろうなという思いでアフレコに臨みました。

吉田:わたしは、自分が持っていないものを持っている人に憧れを抱くタイプだったので、京本が藤野に対して眩しいなと憧れる姿に共感できる部分が多かったです。

Q:お互いがお互いに、自分にない部分への憧れを相手に持っているという関係性を表現するのは難しかったのでは?

河合:確かにそうですよね。自分が同じジャンルで「この人には叶わないし、それが悔しい」と思っていた人に愛を伝えられる……。でもやっぱり藤野的にはすごく嬉しかったと思うんです。尊敬してるから意識するわけだし、尊敬してる人に認められるって、すごく心が満たされることですよね。

吉田:雨のシーンで京本が告白するところの藤野ちゃんは本当に可愛いなと思いました。ずっと声を入れながら「可愛い!」って思っていました。

Q:京本は独特のリズムを持ったしゃべり方をするキャラクターでしたが、どうやって作り出していったのですか?

吉田:オーディションの際、ボイスサンプルを送っていたのですが、その後、さらにオーディションが進んでいくなかで、音響監督と共に、いろいろなパターンの京本の声を撮っていったんです。最終的に合格になったとき、監督から「ボイスサンプルを送ってもらったときの声が良かったから、あまり練習しないで」と言われて(笑)。自分的には変えているつもりはなかったので、どうしたらいいのだろう……と思っていたのですが、あまり考え過ぎるとよくないと思って、自然にイメージした京本を表現しようとしました。ただ秋田弁だけはちゃんと習得しないといけないので、ひたすら方言の練習だけはしていました。

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