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「阿修羅のごとく」昭和のドラマが今も人気の理由 勝又&滝子カップル、なぜ支持される?

シネマトゥデイ 映画情報 / 2025年1月21日 6時2分

 ごく平凡な勝又と滝子の2人が、どうして今もこんなにまぶしく映り、理想的で幸せな夫婦に感じられるのか。それは、女性の社会的な地位が上がっても、家庭という密室の中の夫婦の関係性や、不倫を含めた男女の性愛において、特に男性側の意識が昭和の頃から、実はさほど変わっていないことの証ではないだろうか。もともと男女には、感じ方、考え方にギャップがあり、令和の現代になっても、両者の間にはまだまだ大きな溝が横たわっている。

 劇中、巻子の長男である高校生の宏男(城桧吏)が、お菓子を指にはめて食べながら、のんきに漫画を読んでくつろいでいるちょうどその頃、妹の洋子(野内まる)は書店で万引きをしてしまったというシーンがある。日頃、飄々としていて、今どきの女の子に見えた洋子が、父の不倫疑惑に苦悩する母を心配し、深く傷ついていたという事実。同じ家庭で生まれ育ち、同じように両親に接してきたはずの兄妹の意識の差が対照的に描かれ、男女の感覚、価値観の違いを浮き彫りにしていたのが印象的だった。

 そんな宏男や洋子も今なら、すでに60代。孫がいてもおかしくない年代だ。巻子にとっては曾孫である。現代、そして未来を生きる彼らは、これからどんな社会を作っていけば良いのか。普遍的なテーマを重層的に持つ「阿修羅のごとく」は、今回のリメイクによって、長い時を経て、社会がどのように移り変わってきたかをとらえ、気づきを与えるという特別な役割も果たしている。

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