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「友人がいない自分が駄目な人間に思えて苦しい」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第26回

ココロニプロロ / 2015年8月21日 18時0分

浪人されているえんさんに、あまりSNSのことを言うのもどうかと思いますが(SNSは時間泥棒ですからね)、せっかくツイッターを始められたのでしたら、ジャニーズ系の発言の多いアカウントを幅広くフォローしてみてはいかがでしょう。

中心となっているように見える人、フォロワーが多い人は、十分ジャニーズに詳しく、面白い発言のできる人かもしれません。でも、中にはシンプルに情報を発信する人、自分の意見は最小限にとどめ、主にリツイートなどで情報を発信している人もたくさんいるはずです。「面白い」といっても、その面白さにはさまざまな種類がありますし、発言内容が面白いものでなくても的確な情報を伝えてくれる人もいれば、逆に変な噂を真に受けてしまう人もいるでしょう。たいしたことを書いているわけではないけど、なんとなく感じの良い人や、逆に読んでいて嫌な気持ちになるようなことを書く人もいると思います。

世の中は「面白い人」ばかりではできていませんし、熱量の高い人ばかりでもできていません。面白い人同士の目にも止まらぬ勢いのやりとりは見ていて楽しいですが、ついていけないこともしばしばです。そして、「ついていけない」と感じる人は、自分のほかにも必ずいます。えんさんが「この面白さ、ついていけない」「仲間には入れないのかもしれない」と感じたなら、同じように感じている人が必ずいます。

そして、「そんなに面白いこと言えない」人は、もっとたくさんいます。というか、それが世界の主流です。えんさんのご家族は、毎日なんか面白いこと言ってますか? そうでもないですよね(ものすごく面白いご家族だったらすみません)。でも、親しい関係だと、しょうもないことでよく笑うこともあります。えんさんがコンサートで目撃された、「楽しそうに好きなアイドルのことを話す人」と、それを受け止めている周りの人たちは、そういう関係なのでしょう。逆なんです。「面白い」から友達ができるのではなくて、友達になったからつまらないことでも面白く共有できるんです。そしたら、どっちも「特別に面白いわけではない人間」同士でも、お互いにとっては「面白い人」「話して楽しい人」になります。「面白い」人のツイッターやブログについて「あの人、本当に面白い!」と言い合う友達、という関係だってあります。

いや、そんなことよりも中心人物になって、「面白い」という万人からの承認を得たいんだ、という気持ちもわかります。まぁ、ライターというのはだいたい、そういう欲求をもった人が選びがちな職業ですし、私はまさにそういう人間ですからね……。そういう野心のような承認欲求や、自分でも理由のわからない欲望に突き動かされて、ときには泣くほど苦しんだり、欲しいものが得られないから、自分はダメな人間なのだと思い込んだり、そういうこともありますよね。

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