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愛する人の無病息災を願って!「七草粥」は古来より伝わる愛のカタチ

ココロニプロロ / 2019年1月7日 11時55分

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本日より仕事始め、という人も多いでしょう。今日1月7日は「春の七草」の日ですね。みなさんはもう「七草粥」を召し上がりましたか?


疲れた胃腸を休ませるだけでなく、お正月気分を切り替えるためにも、七草粥はぜひとも食したいところです。

■春の七草とは
ではまず「春の七草」について、お粥のようにさらっと復習してみましょう。

旧暦では1月7日を「人日の節句」と言い、この日に春の七草(セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ)の入ったお粥をいただくことで無病息災を願うならわしがあります。

■若菜摘みは愛の歴史
古来、この日に野草を摘み食することで長生きできると信じられており、一つの行事となっていました。歴史は古く『万葉集』にも若菜摘みの文字が残されています。

有名な和歌としては、『古今集』の

「君がため 春の野に出でて若菜摘む 我が衣手に雪は降りつつ」(光孝天皇)
がありますね。

春は名のみの初春、白魚のような指を赤くかじかませながら、芽吹いたばかりの柔らかな若い野草を摘んで歩く雅なお姿……。高貴な方でありながら、愛する人の健康や長寿を願って雪の舞う野に出向く熱い想いが、言葉の端々からにじみ出ていると思いませんか?

また、俳句にも

「茜うら帯にはさんで若菜摘」(小林一茶)
「若菜摘む人を恋ほしく待つ間かな」(中村汀女)

と、人を想いつつ野草を摘む女性の姿が描かれたものがあります。どちらもロマンティック!

一方で、江戸時代に流行した川柳にもよく登場する若菜摘み。

「おのがため はるの野に出る なづなつみ」(画本柳樽より)

なんてのも残されています。

好きな人のためじゃなく自分のためっていうのは、独り身のやけっぱち感なのか、摘んだなずなを売っておこづかいにしてやろうという魂胆なのか。これはこれで親しみやすく、茶目っ気たっぷりですね。

■現代の春の七草は
さて、現代ではわざわざ野に出なくても、スーパーで手軽に「春の七草」セットを入手できるから、こちらを利用して愛する人に七草粥を作りたいところ。

ちなみに七草の栄養素は、セリに含まれるビタミンA・B・C、鉄分がお肌を強くしなやかに、スズナやスズシロに含まれるアミラーゼが胃腸の調子を整え、カリウムが老廃物の排出を助けて肌荒れ対策に、と美肌にいいこと尽くしのようです。

愛する人だけじゃなく、むしろ自分のために作りたくなっちゃう!?

どんな野菜も、一年中手に入る時代ではありますが、冬場はどうしても野菜不足に陥りがちです。生野菜は体を冷やすことからあまりオススメできませんが、七草粥なら、体を冷やさず、芽吹きのパワーをシンプルに体に取り込めますね。

何より、白いお粥の中に鮮やかな緑が映えて、光孝天皇が若菜摘みをした新春の野原のよう。
そんなイメージで、素敵な人を想いながら七草粥を作り、いただくのも楽しいのではないでしょうか。




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