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「恋愛偏差値が低すぎて、このまま歳を取っていくのが怖い」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第38回

ココロニプロロ / 2016年8月19日 11時45分

ちょっとつながってくる話ですが、人は人の長所を好きになるわけじゃなくて、欠点とか、普段のその人のちゃんとしてるところとだめな部分の落差に心を動かされることもあるんです。よく「スキを見せる」なんて言いますけど、それって酔っ払って持ち帰られろみたいな話じゃなくて、自分のちょっと恥ずかしいかなと思う、でも本質的な部分に関わることを、大事な人にいかにそっと打ち明けられるか、みたいな話なんじゃないかと最近は思うようになってきました。

恋愛偏差値が同じく低い私に、恋愛についてのアドバイスができるはずもありませんが、恋愛偏差値が低いということに一度バシッと向き合ってみるのも面白いですよ。私は35歳ぐらいのときに、やっぱり「このままではだめだ!」と思って、恋愛偏差値の高い知人(男女一名ずつ)にお願いして相談に乗ってもらい、「何着ればいい?」「アクセサリーは?」「こういう話はしていいの?」「こういうところがダメってはっきり言って!」などと頼み込んで、いろいろ言ってもらったことがありました。

「どうしたら本命になれるの?」「大事にされる女の子になれるの?」「対等につきあってもらえる相手になれるの?」みたいなことも訊きました。こういうとき、たいていは「自信を持て」というのが答えになるんですが……だいたいは持てないから困ってるわけで……。でも、形から入ることはできるんです。自信はなくても、自信のあるふうな装いはできるし、余裕がなくても、余裕のありそうなファッションもできる。外側を変えて、態度を演技でもいいから多少変えて、過剰な謙遜を減らして、そうしているうちに周囲がはるさんのことを「自信や余裕のある人」と認識し始めたら、そのように扱われ、そのように扱われるうちに本当に自分の意識が変わっていく、みたいなこともあります。

とりあえず、これまでまともな恋愛ができなかった、これまで男に振り向いてもらえなかった、だから私はそういう人間なんだ、と思うことを今すぐやめてください。これまでが何だっていうんですか? 今、はるさんは男の人と向き合おうとしていて、一番苦手で怖かった恋愛という課題に向き合おうとしてるじゃないですか。その姿勢だけでも、私はもう最高に凛々しいと思うし、かっこいいと思うし、いいと思うんです。

勇気のある人が、いつでもいちばん美しくて、輝いてるんですよ。自分で自分の限界を打ち破ろうとしたり、欠点を乗り越えようとしたり、そういうのってもちろん無様な失敗や、ふとんにもぐりこみたくなるような恥ずかしい思いもついて回ったりしますけど、それでもやる価値があると私は思います。「私は恋愛偏差値が低いからー」って愚痴り続ける人生よりも、「あれもこれもやってみたけどこんな失敗もしちゃってさー」って笑って話せる人生のほうが、ずっといいと思いませんか? それらの失敗を笑って話せるようになる頃、はるさんの器は今よりもひと回りもふた回りも大きくなっているはずです。

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