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「人並みの幸せすら手に入らない」 雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第19回

ココロニプロロ / 2015年3月5日 17時45分

(※投稿内容を一部、読みやすいように編集させていただきました。)

あらあら、荒れてますねぇ……。お酒出したら手の甲に塩ふってテキーラあおりそうな雰囲気ですね。こんなもん飲めるかって感じかもしれませんけど、ストレスで内臓荒れたらいけませんから、スムージーでも作りましょうか。ヨーグルトと、季節だからいちごでも入れてみましょうね。ハチミツで甘さを足して、はいまずこれどうぞ。

まず、たぶん誰もが思うことでしょうが、「不幸の星の下に生まれ落ちてしまった」とおっしゃるわりに、ぽこにゃんさんの人生はそれほど不幸には見えないんですよね。お父様のことはお辛かったでしょうが、第一希望の大学に行けなかったとか、長期休暇に病気をしたとか、今は非正規雇用の社員で、恋人がプロポーズをしてくれないとか、そういうことは、ぽこにゃんさんの言葉をお借りして言うなら、「人並みの悩み」に見えます。

もちろん、もっと大変な人がいる、なんて言われたって気持ちが晴れないことはわかっています。ぽこにゃんさんが傷つき、苦しい思いをしておられるのはまぎれもない事実ですから、それを軽視するつもりもありませんし、たいした悩みじゃないと切り捨てるつもりもありません。

けれど、実家に住んでいて、手を伸ばせば届くところに家族の愛情があり、非正規雇用ながらも仕事ができていて、恋人がいて……。なんだかぽこにゃんさんの状況を聞いていると、「私のほうが不幸なんじゃ……?」と思えてくるんですよね。

たぶんそう言えば、ぽこにゃんさんは「そういう問題じゃない」とおっしゃるでしょう。比較というのはやっかいなものです。ぽこにゃんさんが感じておられる「不幸」は、周囲の人のレベルから割り出した「人並み」に対する不幸であって、フリーで仕事をしている人間の「人並み」みたいなものは、最初から視野に入っていないのでしょう。だから、年齢も、環境も違う私のことなどは比較対象にはならないのかもしれません。

よく、誰かが自分の境遇を嘆いたときに「でも○○さんはキレイだし/若いし/お金持ちだし/モテてるし/家族も揃ってて仲いいし/才能あるし/仕事できるし/恵まれてるよ!」と返されている姿を目にします。そんな返しでは、その嘆きは埋まらないんですよね。その○○さんは、○○さんなりの基準や体感で「つらい」「自分には何かが足りない」「不幸だ」と感じているわけで、それを別の価値観の軸で生きている人に「恵まれてる」なんて言われても、困っちゃうわけです。ぽこにゃんさんも、私に「恵まれてる」って言われても、「いやそんなこと言われても、26歳の私の周りには、自分よりいい会社で正社員やってる人がいっぱいいるし、結婚して妊娠とかしてるし、その世界で自分は恵まれてない状況がきついんですよ!」ってことだと思います。

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