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「六花亭」「イシヤ」「ロイズ」北海道を代表する三大銘菓が愛され続ける理由とは?

CREA WEB / 2024年2月29日 11時0分

 挨拶代わりの手みやげから、大切な人へ思いを伝える名品まで、贈り物賢者たちが選ぶ650点以上のギフトを紹介する「CREA」2024年冬号の「贈りものバイブル」特集。その一部を抜粋し、掲載します。


北海道を代表する三大銘菓の魅力に迫ります。

 北海道で生まれ育ち、子どものころの日々のおやつをはじめ、人生の節目や記念日を北海道スイーツに彩られてきたというフードマーケッターの北村 貴さん。

 食のプロでもある北村さんに、北海道を代表する「六花亭」「ロイズ」「イシヤ」の魅力について語っていただきました。


北海道のお菓子にはおもてなしの心が詰まっている

「北海道には多くの製菓会社がありますが、お菓子の原料となる上質な素材が豊富なことに加えて、ここまでお菓子が生活に根付いているのは、農家さんの存在が大きいと思います。

 北海道では、昔から農家のお手伝いをする風習があり、農作業のお手伝いをする方を“でめんさん”と呼びます。みなさん、休憩時間のおやつをとても楽しみにされていて、“どこのおやつが出るか”で働き先を選ぶ人も多く、私の地元である十勝では、でめんさんのおやつとしても六花亭は愛されていました」

 かくいう北村さんも、六花亭とはゆかりが深く、近しい親戚が六花亭の前身に当たる「帯広千秋庵」に勤めていて、日本で初めて発売されたホワイトチョコレートの開発にも携わっていたそう。それゆえ、子どものころから六花亭のお菓子に慣れ親しんできましたが、なかでも「リッチランド」は特別と話します。


バターとチーズをたっぷり使ったサイロ形のチーズサブレ。袋には十勝管内の児童による詩を掲載。「リッチランド」5枚入 375円/六花亭

「リッチランドはシンプルなチーズサブレなのですが、地元の小学生の間では憧れのお菓子なんです。その理由は、袋に十勝の児童が書いた詩がプリントされていて、子どものころはこれに自分の詩が載るのが夢で、何度も応募しましたね。その当時の思いを重ねて、今はお子さんのいるご家庭への手みやげにしています。こうして、お菓子を通じて地域の文化を牽引する役割を担っているのも、六花亭が地元で愛され続ける理由です」


新あずきを使った季節限定商品。店頭販売のみ。「御容赦どらやき」1個 170円/六花亭

 これまで、六花亭のさまざまなお菓子を食してきた北村さんですが、“キングオブ六花亭”と絶賛するのが「御容赦どらやき」です。知る人ぞ知るこのどらやきは、季節限定・発送不可の商品で、賞味期限も当日限りという特別なもの。

「六花亭には通年買えるどらやきもあって、もちろんそちらもおいしいのですが、御容赦どらやきはあんこも生地も別格。季節限定で数も限られているので、見つけたときは必ず買って、その日会う人に配ります」

 2024年は3月31日までの販売を予定しているのでお見逃しなく!


六花亭のスターが集結! 六花亭選りすぐりの詰め合わせ。「六花撰」19個入 3,000円/六花亭

 贈りものには、「六花撰」が万能かつ優秀という北村さん。

「『六花撰』はその名のとおり、六花亭の代表的なお菓子が詰まっていてボリュームもあり、間違いなし。もう少しカジュアルな手みやげには、『□△○(まるさんかくしかく)』を選びます。こちらはクオリティの高いクッキーが9種類も入っていて、3,000円以下という価格も良心的」


色々な形の焼菓子の詰め合わせ。「□△○(まるさんかくしかく)」88個入 2,800円/六花亭

 さらにスペシャルな贈りものを渡したいときには、オリジナルの缶を利用。

「六花亭にはポイントカードの特典でしか交換できない風呂敷があって、缶を買って好きなお菓子を詰めて、その風呂敷に包んで渡すのが私の中で最上級の贈りものです」

衝撃を受けたロイズの生チョコレートとポテトチップチョコレート


「生チョコレート[オーレ]」20粒 864円/ROYCE'

 北村さんの青春時代に鮮烈なインパクトを与えたのがロイズ。

「約40年前に初めて生チョコレートを食べたとき、板チョコしか知らなかった私は、“こんな洗練されたおいしいお菓子があるんだ!”と衝撃を受けました。材料にもこだわっているうえ、この時代に1,000円を切っているのが本当にすばらしい」


禁断の組み合わせ。ポテトチップの片面に口どけのよいチョコレートをコーティング。「ポテトチップチョコレート[オリジナル]」190g 864円/ROYCE'

 大人になって再び衝撃を受けたのが、「ポテトチップチョコレート」。

「初めて口にしたとき、“しょっぱいと甘いを組み合わせるなんてずるい!”と叫びました(笑)。厚みも絶妙で、開けたら最後、ひとりで一箱食べ切っちゃいますね。お酒が好きな方へのギフトにも重宝します」


札幌本店ほか道内の一部店舗と新千歳空港で販売。「ポテトチップス」200円/六花亭

 加えて、六花亭のポテトチップスもおすすめしてくれた北村さん。

「六花亭のポテトチップスが優れているのは、じゃがいも、塩、米油のみでつくられていること。東京に行くときに、いつもとかち帯広空港で箱買いして、会う人会う人に差し上げると、とても喜ばれます」

「白い恋人」のイシヤは北海道らしさが魅力


パッケージに描かれているのは、北海道の秀峰・利尻山。「白い恋人(ホワイト)」18枚入 1,425円/ISHIYA

 北海道らしい手みやげといえば、イシヤの「白い恋人」。

「イシヤは“白いお菓子”にテーマを持っているので、北海道のお菓子としてとてもわかりやすいのが魅力。『白い恋人』は“北海道から来ました”ということを伝えたいときに自己紹介を兼ねて渡すことも。包装も小分けになっていて、人数が多い場に持って行く手みやげにも便利です」


パッケージは北海道の美しい冬の風景を表現。「美冬」(ブルーベリー・キャラメル・マロン)3個入 464円、6個入 896円 ※写真のパッケージは6個入/ISHIYA

 一方、特別な方への贈りものには「美冬(みふゆ)」が定番で、個人的にも好きなお菓子だそう。

「美冬はサクサクのパイをチョコレートでコーティングしたお菓子で、私の中ではこのパイやラング・ド・シャは北海道らしいお菓子の代表格。美冬はパッケージも北海道らしく、よそいきのギフトに使っています」

 価格が手頃でブランド名が通っていて、誰に渡しても喜ばれるお菓子がそろっている北海道。看板商品の陰に隠れた銘菓もぜひ試してみて。

六花亭


石造りの倉庫を利用した六花亭 小樽運河店。

1933年に和菓子店「帯広千秋庵」として開業。1968年に日本で初めてホワイトチョコレートを発売し、1977年に屋号を「六花亭」に変更。

所在地  北海道帯広市西2条南9-6(帯広本店)

営業時間 10:00~18:00
定休日 無休
https://www.rokkatei.co.jp/

ROYCE’


2023年2月にリニューアルしたROYCE’東苗穂店。

ヨーロッパに負けないチョコレートを目指し、1983年に創業。生チョコレートをはじめ、商品は200種以上。

所在地  北海道札幌市北区あいの里4条9-1-1(本社)

営業時間 8:30~17:30
定休日 無休
https://www.royce.com/

ISHIYA


札幌「白い恋人パーク」のからくり時計塔。

1947年に創業し、1960年代後半に高級洋菓子へ路線変更。1976年に生み出した「白い恋人」が国民的ヒット商品に。

所在地  北海道札幌市中央区大通西4-6-1-1F(札幌大通本店)
電話番号 011-231-1483
営業時間 10:00~20:00
定休日 無休
https://www.ishiya.co.jp/

北村 貴(きたむら・たか)さん
フードマーケッター

北海道十勝出身。2007年に食をテーマにしたコンサルティング企業「グロッシー」設立。プロ料理家400人がレシピを提案するサイト「フードソムリエ」も運営する。
嬉しかった贈りもの:譲り受けたピアス。

※47都道府県の手土産や名作クッキー缶9選、賢者が選ぶ都内の焼き菓子など、「贈りものバイブル」全文は「CREA」2024年冬号でお読みいただけます。

文=田辺千菊(Choki!)
写真=橋本 篤

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