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【3月24日の花】ミヤコワスレ 小菊のような可憐な山野草

CREA WEB / 2024年3月24日 0時0分

 フラワーデザイナーの佐藤俊輔さんが一日一花、暮らしが華やぎ、活力をもらえるおすすめの花をナビゲート。今日は、花を飾ってみませんか?



3月24日の花は「ミヤコワスレ」

 ミヤコワスレは山野草として日本で古くからなじみがある小菊のような可憐な花です。

 花の中心の黄色と花びらの紫のコントラストが目をひきます。

 和名のミヤコワスレは漢字では「都忘れ」となり、鎌倉時代の順徳天皇が詠んだと言われる歌に由来します。

 父である後鳥羽上皇が討幕をかかげ承久の乱をおこし、敗北した天皇方は配流となります。

 順徳天皇は佐渡島へ渡ることとなり、そこで「いかにして契りおきけむ白菊を都忘れと名づくるも憂し」と詠み、この花を見る間だけ、都でのことを忘れることができると自身を慰めたという、言い伝えが残ります。

 順徳天皇は佐渡島で21年を過ごしたのち、崩御(絶食の末の自害だったといいます)することとなります。

「都忘れ」の名を見ると思慕することの切なさを感じ、「ミヤコワスレ」という耳障りのいい音を聞くと日本語の言語としての美しさを感じます。

 かつての貴族社会に思いをはせて、優美なガラスの花器に生けてみましょう。

 山野草としてのミヤコワスレとはまた違った一面が見えてきます。

【ミヤコワスレの花言葉】しばしの憩い、しばしの別れ、また会う日まで、強い意志、短い恋
【ミヤコワスレが誕生花の人】3月11日、4月9日、4月21日、5月13日、5月19日生まれ


佐藤俊輔(さとう しゅんすけ)

フラワーデザイナー。大手百貨店退社後、花の世界へ。2014年モナコ国際親善作品展国内選考会で特別賞を受賞。'17年「女性自身」(光文社)、’19年日本最大級の花材通販「はなどんやアソシエ」にて季節のアレンジメントを連載。’20年から、CREA WEBにて「Playful Flower Life!」連載中。

文=佐藤俊輔
イラスト=佐藤弘昌

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