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LVMHグループがパリではじめて手がけたホテルの絶景ブラッスリー「ル・トゥー パリ」

CREA WEB / 2024年3月21日 11時0分

 素晴らしい空間で美しい街並みを一望しながら、美味に舌鼓。

 食とアートの都ならではの感動を体験できる最新レストランを4回に渡りご紹介。


16年の眠りから覚めたモニュメントで至福の時

◆Le Tout-Paris(ル・トゥー パリ)


黄色と赤をメインカラーにしたモダンなインテリア。

 度重なるロックダウンを経験することになったコロナ禍の閉塞感から、パリっ子たちを光の世界へ誘ってくれたのが百貨店「ラ・サマリテーヌ」の再生。それは新しい時代の幕開けを象徴するようなニュースだった。

 ポン・ヌフのたもと、19世紀からの歴史あるこのモニュメントは、2005年に閉鎖されて以来、16年もの間沈黙したままだったのだが、2021年に再び扉を開いた。


広く多くの人に開かれたレストラン。

 オープニングにはエマニュエル・マクロン大統領が臨席したことからも、それがいかに歴史的なイベントだったかが分かるだろう。


セーヌ川に面して開けたレストラン。ノートルダム寺院、エッフェル塔などを一望。

 世代を超えて愛されてきた百貨店としての伝統は継承しつつ、セーヌ川に面した部分は新たにパラス級のホテル「シュヴァル・ブラン パリ」として開業した。しかもLVМHグループがパリで初めて手がけるホテルとあって、そのプレステージ性はご想像いただけるだろう。

 このシェヴァル・ブラン パリ内には3つのレストランがある。2階のガストロノミー「プレニチュード」は、開業の約半年後にミシュラン3ツ星獲得という快挙を成し遂げ、今パリで最も予約の取りにくいレストランとなっている。


気候がよくなるとテラスにもテーブルが。

 一方、建物そのものがすでにパリの特等地にあるこちらのホテルのなかで、最高の眺望を誇る8階のフロアには、「ル・トゥー パリ」がお目見えした。コンテンポラリーなパリのブラッスリーをコンセプトに、広く多くの人に開かれたレストランとなっている。


風味も食感も抜群“ヒラメのムニエル グルノーブルソース” 82ユーロ。

 豊富なアラカルトメニューには、ポーションを選べたり、シェアして楽しめたり、料理法を選べるメインディッシュなど、フレキシブルな選択肢があるのが嬉しいところだ。

 肩肘張らずに楽しめるブラッスリーではあるが、軽やかな高級感とでも呼びたいような品格がこの店にはある。


人気のフラムキッシュ風の前菜には、トリュフがたっぷり。33ユーロ。

 食材のクオリティから始まり、インテリアやオリジナルの食器、そしてスタッフの動きひとつをとっても心配りが行き届いていて、それらのハーモニーが絶景空間をこの上なく心地よいものにしている。


注目のパティシエ、マキシム・フレデリック氏による上品な“ パリブレスト”21ユーロ。

Le Tout-Paris(ル・トゥー パリ)

所在地  Cheval Blanc Paris, 8 quai du Louvre 75001 Paris
電話番号 01 79 35 50 22
営業時間 7:00~10:30(朝食)、12:00~15:00(ランチ)、15:00~19:00(軽食)、19:00~22:30(ディナー)
定休日 無休
https://www.letoutparis.fr/

文=鈴木春恵
撮影=武内正夫
編集=矢野詔次郎

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