【高知県 2024年版】春の絶景・風物詩10選「大月町の月光桜」“満月に満開になる”伝説の山桜

　日本が誇る四季折々の魅力に迫る季節の絶景特集。まだ知られざる四季折々の表情を見せてくれる日本の風景に改めて魅了されたという人も多いはず。

　今回は、高知県が誇る春の絶景・風物詩をピックアップ。

　日本の各地に息を呑むような素晴らしい景色が広がっています。これからの旅の参考にどうぞ！

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◆月光桜

月光桜。

　大月町役場のほど近くの小高い丘にそびえ立つ1本の桜「月光桜」は、植物学者・牧野富太郎博士が生前に研究し、新種として登録しようとしていたといわれる山桜。

「満月に満開になる」という言い伝えのある幻の山桜で、毎年春に、白い花を咲かせる。1メートルもある幹径の巨樹から四方に広がる樹形が圧巻で、見る人を惹きつける。

　花びら全体が白く輝くように美しく、桜の見頃の時期にはライトアップされ、より幻想的な姿を目にすることができる。

月光桜（げっこうざくら）

所在地　高知県幡多郡大月町弘見4852
https://kochi-tabi.jp/search_spot_sightseeing.html?id=16256

◆西川花公園

西川花公園。

　高知県香南市香我美町の桃源郷「西川花公園」は、休耕田を花見のできる地域住民の憩いの場にしようと、地元の住民が大切に育ててきた花公園。

　約50万本の菜の花と、600本を超える花桃と桜が山一面に広がる風景はまさに絶景。春色に包まれた遊歩道は、お花見で外せないスポット。色とりどりになった里山の風景は、春の思い出の1枚として誰かに共有したくなること間違いなし。

　花の見ごろは4月上旬まで。毎年、西川花祭りが開催され、期間中はお菓子やジャムなども販売される。

西川花祭り：2024年3月23日（土）～3月31日（日）

西川花公園（にしがわはなこうえん）

所在地　高知県香南市香我美町中西川
https://kounan-navi.com/sightseeing/category2/nishigawahanakouen/

◆高知城花回廊

高知城花回廊。

　高知城と生け花の大作の共演が見られる春の風物詩。つい見入ってしまう大きな作品が、敷地内のあちこちに展示されている。

　高知城で満開になった夜桜と生け花を50基以上の土佐和紙で作られた灯篭のほのかな灯りが優しく照らし出す景観は雅。

「夜の高知城」をより魅力的に演出してくれるのが、ステージで行われる日本舞踊や和楽器の演奏。和の芸術を堪能しながら、光に演出された生け花や夜桜を満喫してみて。

開催期間：2024年4月5日（金）～4月7日（日）

高知城花回廊（こうちじょうはなかいろう）

所在地　高知県高知市丸ノ内1-2-1（高知城・高知公園）
https://kochi-tabi.jp/search_spot.html?id=97

◆Tシャツアート展

Tシャツアート展。

「砂浜美術館」は建物のない美術館。4キロメートルにもおよぶ砂浜すべてをありのままアート作品として楽しむことができるユニークな美術館だ。

　ありのままの砂浜による作品だけでなく、年に数回開催される芸術に特化した現代アート展も見ごたえがある。その中でも人気が高い「Tシャツアート展」では、毎回一般公募によるデザインのTシャツがズラリと並ぶ。

　よく晴れた青空と、海、砂浜をバックに、ひらひらと伸びやかに舞うTシャツの風景は一見の価値あり。ありのままの風景を眺め、ゆったりとした時間の中で作品を鑑賞すれば、心から清々しい気分になるだろう。

　Tシャツアート展のほか、「潮風のキルト展」なども開催している。

Tシャツアート展：2024年5月1日（水）～5月6日（月）

Tシャツアート展

所在地　高知県黒潮町（入野の浜）
https://kochi-tabi.jp/search_spot_sightseeing.html?id=1092

◆木曜市

木曜市。

　高知市で週4日、日・火・木・金曜日に開かれている街路市。その中でも木曜市は、オフィス街の好立地で開催され、種類豊富な新鮮食材やローカルフードなどの店が立ち並ぶ、市民から親しまれる人気の市だ。

　 春は、イタドリ、小夏、フルーツトマトなど、高知ならではの新鮮な野菜や果物はもちろん、日曜市で行列ができる人気の芋天、うどん、田舎寿司など、昼食やおやつも買える。

　市の北側には通りを走る路面電車や高知城が見え、南側にはワシントン椰子が植わっている。南国情緒を感じられるところもおすすめのポイント。

木曜市（もくよういち）

所在地　高知県高知市本町5丁目
https://kochi-tabi.jp/lp/aozora-market/info/thursdaymarket.html

◆北川村「モネの庭」マルモッタン

北川村「モネの庭」マルモッタン。

　北川村「モネの庭」マルモッタンは、クロード・モネが愛したフランス・ジヴェルニーの庭園を再現した人気スポット。「水の庭」「花の庭」、そしてモネが旅した地中海沿岸をテーマとした「ボルディゲラの庭」の3つの庭があり、園内には手作りパンが人気のカフェやショップも。

　春は、花の庭に咲くチューリップやバラのアーチ、水の庭にある太鼓橋の藤棚などが見頃を迎え、絵画の世界観を見事に表現。地中海さながらの風景や画家のパレットのような光の差し込むきれいな色彩の風景をたっぷり満喫してみて。

北川村「モネの庭」マルモッタン（きたがわむら モネのにわ マルモッタン）

所在地　高知県安芸郡北川村野友甲1100番地
https://www.kjmonet.jp/

◆高知県立牧野植物園

高知県立牧野植物園。

　牧野植物園は、高知県出身の世界的植物学者・牧野富太郎博士を顕彰した植物園。8ヘクタールの広大な敷地に3,000種以上の植物が生息し、自然の中で珍しい植物と親しめる人気スポットだ。

　春になると、野生種・園芸品種を含め約40種類もの桜が咲き広がる。園内のカフェにある自慢のオリジナルブレンドティーで、一息つきながらの桜観賞がおすすめ。

　建築家 内藤廣氏によるサスティナビリティーをテーマに掲げ、木の温もりを生かした開放的な建物「牧野富太郎記念館本館」と桜の競演も圧巻だ。

高知県立牧野植物園（こうちけんりつまきのしょくぶつえん）

所在地　高知県高知市五台山4200-6
https://www.makino.or.jp/

◆中越家のしだれ桜

中越家のしだれ桜。

　何度も水質日本一に選ばれた“奇跡の清流”、仁淀川が流れる仁淀川町には、桜の名所が数多く存在。

　中でも、江戸時代に庄屋だった中越家の庭にあるしだれ桜は、推定樹齢200年。土佐の国、庄屋中越家は佐川領主の休憩の地とされたこの場所に桜の木を植裁したと伝えられている。

　高さ15メートルから滝のようにしだれ落ちる妖艶な桜の姿は一見の価値あり。咲き始めの頃は、鮮やかなピンク色をしていて、満開になると白い清廉な色の桜に移り変わる様が美しい。

中越家のしだれ桜（なかごしけのしだれさくら）

所在地　高知県吾川郡仁淀川町別枝1330
https://www.town.niyodogawa.lg.jp/life/life_dtl.php?hdnKey=949

◆こいのぼりの川渡し

こいのぼりの川渡し。

　四万十川の上流で40年以上前から続くイベントが「こいのぼりの川渡し」。この季節は、四万十川をまたいで山から山へ繋ぐこいのぼりの光景を一目見ようと、県内はもとより県外からもたくさんの観光客が訪れる。

　新緑の季節に約500匹の色とりどりのこいのぼり達が悠々と川の上空を泳ぐ様は壮観。地元のボランティアにより、川幅260メートルものナイアガラ川に200匹の鯉のぼりを泳がせることに成功したことも。「こいのぼり公園」から眺めることができる。

こいのぼりの川渡し（こいのぼりのかわわたし）

所在地　高知県高岡郡四万十町十川
https://www.town.shimanto.lg.jp/outer/kanko/koinobori.php

◆入田ヤナギ林の菜の花

入田ヤナギ林の菜の花。

　入田ヤナギ林は、“最後の清流”と呼ばれる、四万十川の下流沿いに約2キロにわたって続くヤナギの自然林。秋には真っ赤な曼珠沙華が一面に咲き誇るなど、四季折々の表情を見せる。

　春には約1,000万本の菜の花があたり一面を黄色に染めあげ、見事な景色が広がる。入田ヤナギ林菜の花まつりも開催され、しまんと食まつり、菜の花コンサートなどの魅力的な催しが目白押し。黄色い絨毯を敷き詰めたような黄色い世界を楽しんでみては。

入田ヤナギ林菜の花まつり開催期間：2024年2月23日（金）～3月10日（日）10:00～16:00

入田ヤナギ林の菜の花（にゅうたヤナギばやしのなのはな）

所在地　高知県四万十市入田
https://www.shimanto-kankou.com/kanko/natural-park/nanohana.html

※記載されている「見ごろ」は例年のものです。気候等により変動する場合がございます。
※施設の休業、イベントの中止・延期の可能性がございます。事前にご確認ください。

文＝桐生奈奈子