北朝鮮外務省、米のウクライナ支援を非難
デイリーNKジャパン / 2024年4月26日 8時55分
北朝鮮外務省の任天一(イム・チョニル)ロシア担当次官が24日、米国がロシアの侵攻を受けているウクライナに支援したこを非難する談話「米国の対ウクライナ軍事支援は覚醒剤にすぎない」を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。
米国のバイデン大統領は24日、約610億ドル(9兆4000億円)にウクライナ支援の緊急予算案を成立させ、約10億ドルの軍事支援を行うと発表した。
米国の動きを受けて談話は、「今回、米議会下院が党派間の意見の相違を後回しにして対ウクライナ軍事支援法案にかかっていたブレーキを解いてやったのは、戦場で守勢に陥ったウクライナを引き続き駆り立ててロシアになんとしても戦略的敗北を与えよとする米国の腹黒い下心には変わりがないことを再度実証した」と非難した。
また、「注目すべきことは、600余億ドルに及ぶ米国の支援金のうち、3分の1以上が米国内にそのまま残って米軍の武器と弾薬在庫量を補うのに利用されるという事実である」とし、「結局、米国が対ウクライナ軍事支援を云々し、『救いの手』を伸ばしている裏面には、ウクライナ紛争に付け込んで自分らの軍需独占体の腹を膨らます一方、ゼレンスキーかいらい一味を対ロシア抑止戦略実現の道案内、手先としてさらに縛りつけようとする狡猾で凶悪な企図が潜んでいるということがまたもや、全世界にさらけ出された」と述べた。
つづけて、ゼレンスキー大統領に対して「米国の新しい軍事支援の決定に続けざまに頭をぺこぺこし、ロシアとの『決死抗戦』を最後まで続けると夢中になって慌てまわるのは、相手をあまりにも知らない『21世紀のドンキホ-テ』の笑止千万な空元気にしか他には見られない」「一国の大統領というより、米国のシナリオに従って忠実に役を演じる『名優』であるのが間違いない」と罵倒した。
そのうえで、「米国の追加軍事支援法案はウクライナ戦場で日増しに劣勢に追われるゼレンスキー一味の恐怖を一瞬でも解消してやり、風車に向かって突進する覚醒剤にすぎない」と強調した。
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