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『スター・ウォーズ』姿を消した天才子役はいま…謎に包まれた現在と真実

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年5月4日 7時3分

 5月4日の「スター・ウォーズの日」に合わせ、今年25周年を迎える『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』が劇場で再上映されている。ジェダイを目指していた青年がダークサイドに傾いていく過程を描くプリクエル三部作の第1章で、子供時代のアナキン・スカイウォーカーを演じたのは、公開当時10歳だったジェイク・ロイド。この有名子役は、その後どうなったのか?(文/猿渡由紀)

 アナキンは、砂漠の惑星タトゥイーンのジャンク・パーツ屋で働く奴隷の少年。彼の中にある特別な資質を見抜いたジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン(リーアム・ニーソン)は、この子を自分の弟子にすると決める。アナキンにとってもそれは望むところだったが、唯一心残りなのは、奴隷の身分のままである母を置いていくことだった。

 3,000人以上の応募者の中から大抜擢されたジェイクは、コロラド州フォートコリンズ生まれ。『ファントム・メナス』の前には、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『ジングル・オール・ザ・ウェイ』、ニック・カサヴェテスの長編監督デビュー作『ミルドレッド』などの映画に出たほか、人気のテレビドラマ「ER緊急治療室」にゲスト出演をしていた。とはいえ、全世界の『スター・ウォーズ』ファンが待ち焦がれる最新映画でダース・ベイダーの子供時代を演じるというのは、これまでにない大仕事だ。出演シーンも、セリフも多く、感情的なシーンもある。

 労働法で子供を働かせる時間は限られているため、製作陣にとってもなかなか大変だったはずだが、ジェイクは見事にこの大役をこなし、ヤング・アーティスト・アワードの助演男優賞を受賞した。その一方、大きな期待を寄せられた作品だっただけに、満足しなかった人も少なくなかったようで、米大手映画批評サイト「Rotten Tomatoes」における批評家の評価は52%、観客の評価も59%と低迷。最悪の映画に送られるラジー賞にも、作品、監督、脚本、助演男優、助演女優、スクリーンカップル部門でノミネートされてしまった。助演男優はジェイク、助演女優はカメオ出演するソフィア・コッポラ、スクリーンカップルはジェイクとナタリー・ポートマンだ。

 昨年、『炎の少女チャーリー』に主演した当時12歳のライアン・キーラ・アームストロングを候補入りさせて非難を浴びて以来、ラジーは、18歳未満の俳優を対象にしないと決めている。しかし、四半世紀前、そんな配慮はなかった。そのせいでジェイクは学校で冷やかされ、『スター・ウォーズ』を嫌いになり、演技をやめてしまったと言われている(この後に公開された『プライド・オブ・マディソン/栄光への挑戦』は、『ファントム・メナス』の翌年である2000年に撮影されたもの)。以降は、イベントに出席することはあっても、スクリーンに登場することはないまま。精神面でトラブルを抱えており、警察沙汰になったというニュースが報道されたことはあったが、彼の現在は謎に包まれていた。

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