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能登半島地震における太陽光パネル取り扱いに工学部電気電子工学科 濱田研究室が注意喚起ー太陽光発電の災害時の安全装置開発

Digital PR Platform / 2024年1月17日 20時5分



1月1日に能登半島を中心に発生した地震、津波により、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
現在も余震が続き、避難、救助活動が続いていることが報道されています。今回の地震や津波の災害で、自宅の屋根などに太陽光パネルを取り付けている家屋の倒壊や破損などの可能性があります。すでに経済産業省から災害時における太陽光パネルの取り扱いについて注意喚起のメッセージが公式「X」(旧Twitter)に掲載されていますが、技術的な面から本学工学部電気電子工学科 濱田俊之准教授が注意喚起、今後の対応策について解説します。





【本件のポイント】
■破損した場合でも太陽光パネルは日の光が当たると発電する可能性がある
■復旧作業などで近づいたり、触ったりする際に感電する可能性がある
■米国など海外の一部の国では火災時の感電事故防止のための安全装置の設置が義務化
■大阪電気通信大学では太陽光発電の災害被災時の安全装置を開発

【本件の概要】
太陽光パネルは、破損した場合でも日の光が当たると発電することがあります。過去の地震や・風水害でも破損・浸水した設備の危険性が指摘されており、経済産業省や各自治体のWebサイトでも注意喚起が行われています。
この現象について工学部電気電子工学科 濱田俊之准教授は「故障や破損した太陽光発電は電気が発生している部分(充電部)が露出していたり、漏電していたりすることがあります。このような状態での太陽光発電設備あるいは漏電している部分に触れてしまうと感電事故の原因となります。また、太陽光発電で発電した電気を送るための電線が損傷していることもあるので、一見被害がないように見える太陽光発電も安心はできません。復旧作業をされる方はまずは作業対象の施設に太陽光発電の有無を確認してください。絶縁性の高い手袋や服装、そして、布や段ボールなど物理的に光を遮ることのできるもので太陽光パネルを覆った上で、作業をするなど感電事故に気を付けていただきたい」と注意喚起しています。


また、こういったことが起こらないよう、濱田准教授は現在太陽光発電の災害被災時の安全装置を開発し、社会実装を目指して研究をしています。濱田准教授は「太陽光発電は手軽に設置できるため全国各地に無数に存在します。普及が進む半面、災害被害に遭う事例も多くなっており、災害時に安全を維持する機能も極めて重要です。また、災害に限らず常時に使う場合も屋外に設置するため、老朽化や劣化による故障や不具合でも感電事故の問題は発生します。太陽光発電を主力電源として機能させるためにはメンテナンスや安全に関する技術の発展は非常に重要です。米国など海外の一部の国々では火災時の消防士の感電事故防止のためにラピッドシャットダウンと呼ぶ安全装置の設置が義務化されています。日本においても太陽光発電の安全装置が普及し、災害や故障時も安全を維持できる再生可能エネルギーとして、太陽光発電が今後普及していくことに尽力していきたいと思います」と安全装置の重要性について言及しています。

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