蚊は腹八分目を知る
Digital PR Platform / 2024年6月21日 11時25分
<タイトル>
Fibrinopeptide A-induced blood feeding arrest in the yellow fever mosquito Aedes aegypti
<著者名>
Chisako Sakuma, Takeo Iwamoto, Keiko Masuda, Yoshihiro Shimizu, Fumiaki Obata, Hirotaka Kanuka
<雑誌>
Cell Reports
<DOI>
10.1016/j.celrep.2024.114354
補足説明
[1] フィブリノペプチドA(FPA)、フィブリン、フィブリノーゲン
血液の凝固に関わる物質。前駆体タンパク質フィブリノーゲンからフィブリノペプチドA(FPA)が切り出されることにより不安定なフィブリンが作られる。さらにフィブリノペプチドBが切り出されてフィブリン同士が集まることで不溶化し血塊が作られる。FPAは全長が16アミノ酸から成る短いアミノ酸重合体(ペプチド)。
[2] ネッタイシマカ
吸血性のヤブカ属の一種。学名Aedes aegypti。熱帯・亜熱帯地域に広く分布し、デング熱やジカ熱などの原因ウイルスを媒介する。
[3] アデノシン三リン酸(ATP)
生物全般に存在するリン酸化合物の一つで、塩基と糖が結合した化合物(ヌクレオシド)に三つのリン酸が結合していることから、三リン酸と呼ばれている。
[4] 人工吸血法
温めた血やATPなどの液体を人工膜越しに蚊に与えると、蚊は針を膜に突き刺し、疑似的な吸血を行う。この手法を人工吸血法と呼ぶ。
[5] 血清
血液が凝固したときに上澄みにできる液体成分。血球は含まない。
[6] 高速液体クロマトグラフィー法
シリカゲルなどの固定層を充填したカラムに分析したい液体を加圧して流し、液体中の物質と固定相との相互作用の差を利用して、各物質を高性能に分離して検出する分析方法。
[7] 質量分析法
物質を原子・分子レベルの微細なイオンにし、その質量数と数を測定することで物質の同定や定量を行う分析法。
[8] 血液凝固
血管が傷ついた際や、採血の際に血液が不溶化して血塊ができる止血反応を血液凝固と呼ぶ。血液凝固は多段階の連鎖反応から成り、最終的に酵素トロンビンの働きによって血液中の凝固因子である前駆体タンパク質フィブリノーゲンからフィブリノペプチドA(FPA)が切り出される。
共同研究グループ
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