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エイコサペンタエン酸が心筋細胞の機能を正常化させる仕組みを発見 食事による不整脈の予防法開発に期待

Digital PR Platform / 2024年8月6日 20時5分

図1(EPAが遊離脂肪酸受容体(FFAR4)を介する経路と、介さない経路により、心筋細胞の電気活動を担うL型Ca2+チャネルの発現を正常化する機構)

【研究者のコメント】
森島真幸(もりしままさき)
所属  :近畿大学農学部食品栄養学科
     近畿大学大学院農学研究科応用生命化学専攻
     近畿大学附属農場
職位  :准教授
学位  :博士(栄養学)
コメント:これまで多くの疫学研究により証明されてきた「EPAの摂取は心血管疾患発症のリスクを低減させる」といった現象について、詳細な分子機序が未解明であった部分を、本研究では心筋細胞の電気生理学的特性に焦点をあて、細胞レベルでEPAの有効性を証明しました。栄養素の作用や疾患の一次予防のための研究は、結果を得るまでに長い時間を要しますが、本研究のように機能性をもつ栄養素の作用についての基礎研究は、将来的に日々の食事や生活習慣に無理なく取り入れられる栄養介入方法の創出に繋がると思います。健康寿命の延伸のためには、食事から病気にかかりにくい臓器環境を構築し、栄養素の組み合わせ摂取方法を確立させる必要があるため、これからも食品素材による疾患の一次予防の研究を続けていきたいと思います。

【用語解説】
※1 多価不飽和脂肪酸:脂肪酸の炭素鎖中に二重結合(C=C)を2つ以上もつ脂肪酸。
※2 エイコサペンタエン酸:体内で合成できない不飽和脂肪酸の一つで、特に青魚に豊富に含まれる。血栓の生成を抑える作用があり、高血圧・動脈硬化・脂質異常症・脳卒中・心筋梗塞の予防と改善に効果があると知られている。
※3 飽和脂肪酸:脂肪酸の炭素鎖中に二重結合(C=C)をもたない脂肪酸。
※4 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」:健康増進法に基づき、厚生労働大臣が生涯にわたる国民の栄養摂取の自主的な改善に向けた努力を推進するため、国民健康・栄養調査その他の健康の保持増進に関する調査、および研究の成果を分析し分析結果を踏まえ、食事による栄養摂取量の基準として定めているもの。
※5 活性酸素種(Reactive oxygen species ; ROS):反応性の高い酸素種の総称。主にミトコンドリアで産生され、細胞が酸化ストレスを受けた際に産生する。
※6 L型Ca2+チャネル:心筋細胞にはさまざまなイオンチャネルやポンプが存在し、心臓の収縮をもたらす。L型Ca2+チャネルは、心筋細胞膜に存在し細胞内へのCa2+の流入にはたらく。

【関連リンク】
農学部 食品栄養学科 准教授 森島真幸(モリシママサキ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/2297-morishima-masaki.html

農学部
https://www.kindai.ac.jp/agriculture/

▼本件に関する問い合わせ先
広報室
住所:〒577-8502 大阪府東大阪市小若江3-4-1
TEL:06‐4307‐3007
FAX:06‐6727‐5288
メール:koho@kindai.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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