新しいメチル化DNA結合タンパク質を発見
Digital PR Platform / 2024年8月26日 8時30分
[画像2]https://digitalpr.jp/simg/1706/93556/550_417_2024082016415566c448c302451.jpg
図2:本研究で明らかにしたヘテロクロマチン領域のDNA維持メチル化の新しい分子機構
今後の展開
セントロメアやペリセントロメアで見られるヘテロクロマチンは染色体構造の安定化に寄与する他に、進化の過程で取り込まれたトランスポゾン(動く遺伝子)の抑制にも働きます。本研究で発見したCDCA7-HELLSの機能はこのような領域に特有のDNAメチル化維持の制御に重要であることが考えられます。クライオ電子顕微鏡単粒子解析によって、 ICF症候群の発症に関与するCDCA7のアミノ酸残基が片鎖メチル化DNAを認識することが分かり、ICF症候群で見られるCDCA7変異によってもたらされるDNA低メチル化の分子機構が明らかになりました。この知見は、ICF症候群の病態メカニズム解明や将来的な治療法開発に貢献する可能性があります。
研究費
本研究は、JSPS科研費 新学術領域「多様かつ堅牢な細胞形質を支える非ゲノム情報複製機構(19H05741, JP19H05740)」(JP19H03143, JP19H05285)をはじめ、横浜市立大学(学長裁量事業)戦略的研究推進事業などの助成を受けて行われました。
論文情報
タイトル: CDCA7 is an evolutionarily conserved hemimethylated DNA sensor in eukaryotes
著者: Isabel E. Wassing†, Atsuya Nishiyama*†, Reia Shikimachi, Qingyuan Jia, Amika Kikuchi, Moeri Hiruta, Keita Sugimura, Xin Hong, Yoshie Chiba, Junhui Peng, Christopher Jenness, Makoto Nakanishi, Li Zhao, Kyohei Arita*, Hironori Funabiki*
† Equal contribution, * Corresponding authors
掲載雑誌:Science Advances
DOI:https://doi.org/10.1126/sciadv.adp5753
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