東北⼤学×NTT 社会や地域の課題解決に向けた分野横断型共同研究を開始 〜リモートワールド・ロボティクス・超感覚における人間・社会拡張を通じ、多様な社会課題を解決〜
Digital PR Platform / 2024年8月30日 12時10分
2. 本共同研究体制の意義
東北大学は、2023年9月に「国際卓越研究大学」の唯一の認定候補として選定され、現在その最終認定に向けた審査が進められているところです。東北大学は高い研究能力から日本を先導する研究大学として認知されています。2023年5月、仙台市で開催されたG7仙台科学技術大臣会合で大きな目玉となったのが、東北大学災害科学国際研究所への視察と東北大学・青葉山新キャンパスに建設中の次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」です。ナノテラスとは本学青葉山新キャンパス内に誕生した東京ドームほどの大きさの次世代放射光施設(巨大顕微鏡)です。太陽光の10億倍以上の明るい光で、様々なモノの内部や表面をナノスケールで観察できるだけでなく、様々な観察手法を駆使してモノが示す機能のミクロな仕組みをも可視化できます。2024年度から運用開始をしており、海外からも大きな注目を集めています。
NTTは、IOWN構想のもとスマートな世界を実現する、最先端の光関連技術および情報処理技術を活用した未来のコミュニケーション基盤を研究開発しています。IOWNの圧倒的な低消費電力、大容量・高品質、低遅延なネットワークにより、新たな価値の創造とグローバルサステナブル社会の実現をめざしています。
東北大学とNTTはこれまで多数の共同研究を行ってきましたが、複数の組織や研究者を横断した体制とはなっていませんでした。しかし、現代の複雑にからみあう社会課題を解決するには、共通のビジョンを共有し、複数組織・研究者に横串を通した研究体制の構築により、様々なスキル・考え方を持ち寄り検討することが必要と考え、本体制を導入しました。
また、研究による技術創出に留まらず、創出した技術を社会へ展開するための既存制度への提言や、ビジネスモデルの構築まで実行していくことが重要となります。
そのため、「ビジョン共有型共同研究」という枠組みの中で、複数の研究機関を横断した研究を実施します。東北大学とNTTが連携することにより、人類の未来に貢献しうる新しい技術の創出を実現します。
3. 共同研究の概要
①共同研究テーマ
テーマ検討は、「社会や地域の課題を解決するため東北大学の強みとIOWNを融合させた新たな価値を創出すること」をビジョンに掲げ、2023年度後半より検討を開始しました。東北大学ならではの共同研究テーマを創出すべく、東北大学からは国際放射光イノベーション・スマート研究センター、サイバーサイエンスセンター、工学研究科、災害科学国際研究所など7組織、NTTグループからは研究機関だけではなく事業会社を交えた総勢30人でワークショップを開催し、共同研究のテーマを創出しました(図1)。
共同研究ではIOWNを基盤として東北大学のナノレベル分析基盤等とNTTが持つ人間拡張の技術を組み合わせることで新たな価値の創出に取り組みます。
以下の3つのテーマを軸に推進します。
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