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パーキンソン病治療薬による意思決定障害に関わる神経メカニズムの解明

Digital PR Platform / 2024年9月6日 10時0分

[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2299/94561/400_561_2024090519122866d9840c2a1cc.jpg



<用語解説>
※1 アイオワギャンブリング課題
擬似紙幣を用いた賞金獲得ゲームに模した課題で意思決定能力を評価する神経心理検査の一つです。被験者は報酬額および損失額とその頻度が異なるデッキ(カードの山)から1枚ずつカードを選択し、最終的に報酬額を最大にすることが求められます。「ローリスク・ローリターン」のデッキは長期的に得をし、「ハイリスク・ハイリターン」のデッキは長期的に損する設定になっています。課題を通して社会生活に近い状況を作り出すことで、社会的な判断力や意思決定における障害を捉えることができます。

※2 淡蒼球外節
大脳基底核の一部を構成する脳部位の一つで、運動や認知機能の制御に関与しています。主に抑制性のGABA(γアミノ酪酸)作動性神経で構成されます。

※3 大脳基底核
大脳基底核は大脳皮質下の線条体、淡蒼球(内節/外節)、視床下核、黒質(網様部/緻密部)の4つの神経核で構成され、運動、情動、認知機能などの制御に関与しています。抑制性のGABA(γアミノ酪酸)作動性神経で構成された線条体を起点に、直接路と間接路の神経ネットワークを形成します。直接路は線条体の神経が直接、淡蒼球内節に投射する経路。間接路は線条体の神経が淡蒼球外節を経由して順に淡蒼球内節に至る経路。

※4 L-DOPA
ドパミンの前駆物質。服用することで脳内の不足しているドパミンを補うことができます。

※5 ドパミンアゴニスト
ドパミンに似た作用を持つ物質で、脳内でドパミンと同じようにドパミン受容体に結合し効果を発揮します。

※6 ドパミンD3受容体
ドパミンD3受容体は、脳内でドパミンと結合する受容体の一つ。ドパミン受容体には、D1、D2、D3、D4、D5の5種類あります。それぞれ異なる役割を持ち、様々な神経伝達に関与しています。

※7 c-Fos
最初期遺伝子の一つで、活性化した神経細胞で素早くc-Fosタンパク質の発現が誘導されます。神経活動の間接的なマーカーとしても利用されています。

※8 DREADD法
Designer receptors exclusively activated by designer drugs(DREADD)法は、人工受容体を特定の細胞に発現させて選択的な合成リガンド(受容体結合物質)を作用させることで特定の細胞の活性を制御できるため、神経ネットワーク研究において有用な手法です。本研究では、神経機能を抑制できるkappa-opioid DREADD (KORD) を用いています。


<文献情報>
●論文タイトル
Pramipexole Hyperactivates the External Globus Pallidus and Impairs Decision-Making in a Mouse Model of Parkinson’s Disease

●著者
窪田悠力1、周昕竹1、張心健1、渡辺宏久2、永井拓1

●所属
1藤田医科大学 精神・神経病態解明センター 神経行動薬理学研究部門
2藤田医科大学 医学部 脳神経内科学

●DOI
doi.org/10.3390/ijms25168849



本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2868 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp


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