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パーキンソン病と尿酸および エネルギー代謝障害の関係を示す新たな発見

Digital PR Platform / 2024年9月10日 11時48分

ATPは、細胞のエネルギーの燃料として使われた後、ADP→AMP→IMP→イノシン→ヒポキサンチン→キサンチン→尿酸と分解されます。ところが、ヒトでは他の動物と違って、ヒポキサンチンの90%はリサイクルされて、ATPの原料となります。パーキンソン病における血清や脳脊髄液中のヒポキサンチンの低下はエネルギーを作る仕組みがうまく働いていない可能性を示唆し、脳脊髄液中のイノシンの低下は、中枢におけるプリン体の低下を意味する可能性があります。これらの結果は、パーキンソン病においてエネルギー産生に重要なプリン体の再利用システムに障害があることを示唆します。




[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2299/94730/650_488_2024091011200766dfacd77adba.jpg


図:パーキンソン病患者における血清および脳脊髄液中の尿酸レベルの低下と、プリン代謝異常を発見


<今後の展開>


この発見は、パーキンソン病におけるエネルギー代謝の理解を深め、新たな治療法の開発に貢献する可能性があります。
研究チームは、プリン体の再利用を促進する治療法の開発や、運動療法および栄養管理によってエネルギー代謝を改善するアプローチを通じてパーキンソン病の進行を抑え、生活の質を大幅に向上させる戦略の開発につなげていきたいと考えています。



<用語解説>
※1ヒポキサンチン
ヒトが活動するために必要なエネルギーの源であるATP(アデノシン三リン酸)が尿酸に分解される過程で生じる中間産物。90%以上がATPにリサイクルされます。体内のエネルギーサイクルをスムーズにする上でとても重要な役割を担っています。

<文献情報>
●論文タイトル
Uric acid and alterations of purine recycling disorders in Parkinson’s disease: a cross-sectional study

●著者
島さゆり1、水谷泰彰1、吉本潤一郎2、前田康博3、大嶽れい子1、長尾龍之介1、前田利樹1、東篤宏1、
植田晃広1、伊藤瑞規1、武藤多津郎1,4、渡辺宏久1

●所属
1. 藤田医科大学 医学部脳神経内科学
2. 藤田医科大学 医用データ科学
3. 藤田医科大学 オープンファシリティーセンター
4. 藤田医科大学 中部国際空港診療所

●DOI
10.1038/s41531-024-00785-0



本件に関するお問合わせ先
学校法人 藤田学園 広報部 TEL:0562-93-2868 e-mail:koho-pr@fujita-hu.ac.jp


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