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ビタミンBの吸収・代謝には亜鉛栄養が重要

Digital PR Platform / 2024年9月18日 13時9分


<研究に関するお問い合わせ先>
神戸大朋(かんべ たいほう)
生命科学研究科・准教授
TEL:075-753-6273 FAX:075-753-6274
E-mail:kambe.taiho.7z@kyoto-u.ac.jp

<報道に関するお問い合わせ先>
京都大学 渉外・産官学連携部広報課国際広報室
TEL:075-753-5729 FAX:075-753-2094
E-mail:comms@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp

東京工科大学 法人本部 コミュニケーション企画部 メディア・広報課
TEL:03-3732-1154
E-mail:oomoriysysh@stf.teu.ac.jp

学校法人慈恵大学 経営企画部 広報課
TEL:03-5400-1280
E-mail:koho@jikei.ac.jp

滋賀県立大学 経営企画課
TEL:0749-28-8506
E-mail:keiei_kikaku@office.usp.ac.jp


2.研究手法・成果
 研究チームはこれまで、消化管からの亜鉛吸収や亜鉛依存性酵素に亜鉛を供給する役割を果たす亜鉛トランスポーターに関する解析を実施してきました。その研究過程で細胞外や細胞膜に局在して機能する亜鉛依存性酵素が、様々なリン酸エステル体化合物を加水分解していること、さらに、このリン酸エステル体の加水分解がいくつかの栄養素の細胞膜の通過に重要であることに注目しました。特に、リン酸エステル体の加水分解が吸収・代謝に必須となる栄養素としては、VB1(TDP)、VB2(FAD)、VB6(PLP)があり、本研究ではこの加水分解に関わる酵素を特定することを試みました。リン酸エステル体の除去に関わると予想される15種の酵素を1つずつ過剰発現させて加水分解活性をHigh Pressure Liquid Chromatography (HPLC) を使用して解析した結果、ALP、CD73、ENPP1、ENPP3の4つの亜鉛依存性酵素が重要な役割を果たすことを明らかにしました(図1)。研究チームは、別の先行研究において、これら4つの亜鉛依存性酵素の活性が亜鉛欠乏に応じて鋭敏に低下することを明らかにしていました。そこで、亜鉛状態を変化させて培養した培養細胞や亜鉛欠乏食で飼育したラットの血清を使用して、亜鉛栄養状態とビタミンBリン酸エステル体の加水分解との関係を解析したところ、この加水分解活性が亜鉛欠乏によって大きく減少することが明らかとなりました。これらの結果は、ビタミンB代謝が亜鉛栄養状態によって大きく影響されること、すなわち、亜鉛栄養状態を適切に保つことがビタミンB代謝において重要であることを明確に示した成果になります。

3.波及効果、今後の予定
亜鉛欠乏は非常に多様な症例を示します。その中にはビタミンB欠乏症と類似したいくつかの症状も存在しています。今回の研究成果は、亜鉛栄養状態とビタミンB代謝との間の関連性を示す興味深い結果となるだけでなく、亜鉛欠乏症とビタミンB欠乏症との間の類似性を説明し、亜鉛欠乏症の多様な症状に関する新たな知見を提供する成果となると考えています。今後は、本知見を臨床戦略に役立てたいと考えています。




本件に関するお問合わせ先
学校法人慈恵大学 広報課 
メール:koho@jikei.ac.jp
電話:03-5400-1280

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慈恵大学 プレスリリース一覧
https://www.jikei.ac.jp/press/


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