【甲南大学/中部大学】ヒトの頭をつくる組織の「元」をホヤで発見!脊椎動物における頭部の進化の謎解明に期待 ― 研究成果が英国科学雑誌Natureに掲載
Digital PR Platform / 2024年10月24日 14時5分
5.参考文献
1)Abitua et al. (2015) Nature 524(7566), 462-465. DOI: 10.1038/nature14657
2)Abitua et al. (2012) Nature 492(7427), 104-107. DOI: 10.1038/nature11589
6.用語説明
*1 神経堤(しんけいてい)
脊椎動物の初期発生の過程で、中枢神経系の原基(神経板)と将来の表皮の境界につくられる盛り上がった構造。神経堤から生じる神経堤細胞は、ばらばらになって体内を遊走し、神経細胞(ニューロン)、グリア細胞、内分泌細胞、間充織、頭部骨格系、色素細胞などに分化する。
*2 プラコード
脊椎動物の胚の脳原基(前部神経板)を取り囲む領域に形成される肥厚した構造。プラコードから、頭部の感覚器官、脳神経節、脳下垂体が形成される。進化の過程で、神経堤とプラコードが現れたことが脊椎動物の出現につながったと考えられている。
*3 脊索(せきさく)動物
脊椎動物とホヤ類、ナメクジウオ類は、一生の少なくとも一時期に、脊索とよばれる中軸構造をもち、互いに近縁であり、脊索動物という同じグループに分類される。脊椎動物の脊索はその後、背骨に置き換わる。ナメクジウオ類は脊索を一生保持するのに対し、ホヤ類は幼生のみが脊索をもち、変態して成体になると消失する。
*4 メラニン色素細胞
メラニン色素を産生する細胞。メラニン細胞、メラノサイトともいう。皮膚のメラニン色素は紫外線から肌を守る役割をもつ。皮膚以外にも、網膜、内耳、髄膜、骨、心臓などにも存在する。脊椎動物のメラニン色素細胞は、神経堤細胞が胚発生の過程で全身に移動して分化したものである。
*5 グリア細胞
脳・神経系のなかでニューロンの隙間を埋めるニューロン以外の細胞をグリア細胞とよぶ。グリア細胞には、上衣細胞、アストロサイト、放射状グリア細胞、オリゴデンドロサイト、ミクログリアなど、多くの種類があり、さまざまな形で脳・神経系の活動に関わっている。
*6 神経前駆細胞
ニューロンやグリア細胞に分化できる多能性幹細胞を神経前駆細胞とよぶ。神経前駆細胞は胚の中枢神経系と末梢神経系に存在し、一部は神経堤から生じる。一部のグリア細胞(上衣細胞や放射状グリア細胞)は、神経前駆細胞としてさらにニューロンやグリア細胞を生み出すはたらきをもつ。
この記事に関連するニュース
-
造血幹細胞の発生初期を司るシグナル分子を解明
PR TIMES / 2024年11月19日 14時15分
-
iPS細胞で動物再生医療を推進するVetanic、東証グロース上場企業コージンバイオ株式会社との業務提携基本合意締結のお知らせ
PR TIMES / 2024年11月11日 17時15分
-
病原性 CD4 陽性 T 細胞に発現するマイクロRNAがケモカイン受容体の発現を制御し、自己免疫疾患発症に関与
PR TIMES / 2024年11月2日 0時40分
-
脳内炎症と統合失調症とをつなぐ新たな分子を発見
PR TIMES / 2024年10月26日 22時40分
-
脳になる細胞、ホヤで発見 脊椎動物進化の手がかりに
共同通信 / 2024年10月24日 0時18分
ランキング
-
1クリスマスケーキに異変…『卵』の価格高騰止まらず 夏の猛暑の影響で今後は鳥インフルエンザによる卵不足の恐れも
東海テレビ / 2024年11月21日 21時22分
-
2業績悪化の日産、アメリカでの希望退職に1000人が応募か…世界で9000人削減方針
読売新聞 / 2024年11月21日 22時2分
-
3食用コオロギ会社、破産へ 徳島、消費者の忌避感強く
共同通信 / 2024年11月22日 1時18分
-
4さすがに価格が安すぎた? 『ニトリ』外食事業をわずか3年8カ月で撤退の原因を担当者に直撃「さまざまな取り組みを実施しましたが…」
集英社オンライン / 2024年11月21日 16時49分
-
5為替相場 22日(日本時間 9時)
共同通信 / 2024年11月22日 9時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください