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新方式の量子コンピュータを実現 ~世界に先駆けて汎用型光量子計算プラットフォームが始動~

Digital PR Platform / 2024年11月8日 13時5分

[2] 光方式
従来の古典コンピュータでは、電気信号によって表される情報が半導体プロセッサによって処理される。光方式では、光が情報の担い手となる。光の光子数、偏光、振幅などさまざまな光の物理量を用いる方式がある。

[3] 量子もつれ、量子重ね合わせ
量子力学の特徴的な現象の中でも、特に量子コンピュータで重要になるもの。量子もつれとは、量子の間に存在し得る非局所的な相関であり、量子重ね合わせとは、量子が、異なる状態を同時に取ることを指す。どちらも日常感覚とは相いれない量子の世界特有の現象である。

[4] 光多重化技術
複数の光信号を一つの伝送路で同時に送信する技術。異なる波長の光に異なるデータを割り当てる波長分割多重、時間を分割して異なる時間に異なるデータを割り当てる時間分割多重などがある。

[5] 測定誘起型
測定誘起型の量子コンピュータは2001年にRaussendorfらによって提案され、2006年にMenicucciらによってアナログ量子コンピュータへ拡張された。2013年には、古澤チームリーダーらのグループが、測定誘起型量子コンピュータに向けた大規模量子もつれの生成に成功し、さらに2019年に汎用性を持つ大規模量子もつれの生成、2021年に簡単な量子計算のデモンストレーションにそれぞれ成功した。今回の光量子コンピュータはそれらの成果に基づいたものであり、より汎用的かつ大規模な量子計算が可能となっている。

[6] 連続量(アナログ)量子コンピュータ
一般的な量子ビットベースの量子コンピュータに対して、連続量量子コンピュータでは、連続的な変数(アナログ)に対して演算を行う。連続的な変数を表すのに、「位置」や「運動量」またはそれに対応する物理量が用いられる。

[7] 光波の振幅値
光は電磁場であり波として空間を伝わる。電磁場の振幅は量子スケールで見ると、量子力学に由来する揺らぎを持っている。さらに、電磁場は位相が90度異なる二つの波に分解され、それぞれの振幅値が、「位置」と「運動量」に対応する関係を持っている。このため、この二つの波の振幅値を光の量子力学的性質を表すのに用いることができる。

[8] 測定基底の変更
光波のどの位相の振幅を測定するかを変更すること。光の振幅測定には、ホモダイン測定と呼ばれる、強度の高い参照光と強度の極めて弱い量子光との間での干渉測定が使われる。この参照光の位相を変更することで、量子光のどの位相の振幅を測定するかを変更することができ、すなわち測定基底の変更ができる。

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