エンドツーエンド光接続時の波長を有効活用する長距離光伝送技術を確立 ~光と電気アナログ信号による波長変換技術を活用した光ノードシステムを開発~
Digital PR Platform / 2024年11月12日 15時7分
発表のポイント:
エンドツーエンド光パスを提供する光ノードシステムを研究開発しているNTTと、光パスの波長を任意の波長に変換できる波長変換技術を研究開発しているNECは、波長を変換しながら長距離伝送を可能にする技術を確立しました。
光パスに4回の波長変換を施しても3,000 km以上の伝送性能を確保できることを実験により確認しました。
本技術の実現は、柔軟な波長設定を可能にするため、APNの適用エリア拡大に貢献します。
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)と日本電気株式会社(本社:東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田 隆之、以下「NEC」)は、IOWN オールフォトニクス・ネットワーク(All-Photonics Network、以下「APN」)の適用エリア拡大に向けて必要となる波長アダプタ機能を有した光ノードシステムを開発し、本光ノードシステムが複数回の波長変換を行いながら長距離伝送可能であることを実証しました。将来的には、この波長アダプタ機能を有した光伝送システムをAPN装置として実現することが期待されます。
本研究成果の一部は、2024年11月25日~29日に開催されるNTT R&D FORUM 2024 ―IOWN INTEGRAL(※1)に展示予定です。
1.背景
IOWN構想では、光技術を最大限に活用したAPNにおいて、大容量・低遅延なエンドツーエンド光パス(※2)を、消費電力を抑えつつユーザーに提供します。これにより、工場DXやインタラクティブなライブ映像配信サービス、遠隔手術を可能にすることが期待されています。より広範囲にエンドツーエンド光パスを提供するためには、割り当てられた波長が異なる光パスをつないでいくことが求められます。これは、APN内の光パスが経由する光ノードシステムにおいて、光パスの波長を低遅延かつノージッタに所望の波長に変換することで実現可能です(図1)。
NTTでは、APNを構成する光ノードシステム「Photonic Exchange」を研究開発してきました。長距離のエンドツーエンド光パスを効率的に提供するためには、Photonic Exchangeが光パスの波長を所望の波長に変換して適応させる波長アダプタ機能と、伝送性能の確保を両立する必要があります。NECは、各光パスの波長を任意の他の波長に変換できる光-電気アナログ-光(Optical-Analog-Optical、以下「OAO」)型波長変換技術の研究開発を進めてきました。今回、NTTが研究開発を進めているPhotonic ExchangeにNECが研究開発を進めているOAO型波長変換技術を活用して、波長アダプタ機能の実験実証を行いました。
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