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エンドツーエンド光接続時の波長を有効活用する長距離光伝送技術を確立 ~光と電気アナログ信号による波長変換技術を活用した光ノードシステムを開発~

Digital PR Platform / 2024年11月12日 15時7分


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/98695/700_220_202411111640266731b4ea1dad4.png


図1:Photonic Exchangeの波長アダプタ機能による、エリアごとの未使用な波長を使用したエンドツーエンド光パス提供の概要図

2.技術のポイント
① Photonic Exchange
 従来の光ノードシステムは、接続先に合わせて光パスの方向を物理的に切り替えるクロスコネクト機能や、ネットワークに光パスを出し入れする機能を有していました。Photonic Exchangeではさらに、接続先の未使用な波長に合わせて波長を適用させる波長アダプタ機能を具備します。波長アダプタ機能を長距離なエンドツーエンド光パスに適用するためには、波長変換による信号影響を抑制する必要があります。そこで、適用する波長変換方式の物理現象を踏まえて信号品質を推定し、波長変換による信号影響を抑制した光ノードシステム構成を設計しました(図2(A)) 。これにより、エリアごとの使用されていない波長を有効活用した長距離のエンドツーエンド光パスの提供に貢献します。

② OAO型波長変換器
 OAO型波長変換器は、Photonic Exchangeの波長アダプタ機能を実現するために必要となる、光パスの波長を任意の波長に変換することが可能です。従来の波長変換手法では、電気デジタル信号処理部分に起因した遅延や揺らぎが生じていました。OAO型波長変換器は、光信号から電気アナログ信号への変換に留め、電気デジタル信号へ変換することなく波長を変換することが可能です(図2(B))。これまでデジタル信号処理で生じていた遅延や揺らぎをなくすことができることから、低遅延かつノージッタなエンドツーエンド光パスの特徴を損なわずに光パスの波長を変更することができます。


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2341/98695/700_300_202411111640266731b4ea5434f.png


図2:波長アダプタ機能を実現するための要素技術

3.実験の概要
 Photonic Exchangeの波長アダプタ機能を適用した場合のエンドツーエンド光パスの伝送性能を評価するために、NTTとNECは共同で伝送実験評価を行いました。OAO型波長変換器のプロトタイプを使用して、1周回あたり2個のOAO型波長変換器を含む周回伝送実験系を構築しました(図3)。この実験系を使用して、複数回の波長変換を伴う100Gbps/λの光信号品質を測定しました。その結果、4回の波長変換を施しても3,000 km以上の伝送性能の確保ができたことを確認しました。さらに、本実験で使用したOAO型波長変換器では、従来の波長変換手法と比較して、波長変換により生じる消費電力を約90%削減、遅延量を約99%削減することができました。
 本実験で確認できた伝送距離は、日本で提供することを想定した場合、本州を縦断できる距離に相当します。これにより、工場DX、インタラクティブなライブ映像配信サービス、遠隔手術等のIOWNサービス提供エリアの拡大に寄与します。また、本実験で複数回の波長変換を確認できたことから、異なる事業者が管理するネットワークを跨ったエンドツーエンド光パスの実現にも貢献します。

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