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「SHOGUN 将軍」の時代背景&文化を解説 より楽しむための5つのポイント

映画.com / 2024年4月15日 17時0分

【3】ヨーロッパと日本の関係は?

 大航海時代にあった1600年のヨーロッパでは、帝国主義が繁栄。プロテスタントのイギリスに対して、カトリックのポルトガルとスペインが敵対し、戦争が勃発した。スペインと敵対していたオランダは、同様にプロテスタントであるイギリスと同盟を結び、共同航海に乗り出した。

 先に日本に到着して、アジア圏の貿易を独占していたポルトガル宣教師や商人にとって、新参者であるイギリス人やオランダ人は邪魔な存在。自らの優位な立場を守るため、「イギリス人とオランダ人は泥棒や強盗である」と日本人に訴え、不信を煽った。「SHOGUN 将軍」の物語で、カトリックの宣教師たちが、虎永の領地へ漂着したイギリス人航海士ジョン・ブラックソーン、後の按針(コズモ・ジャービス)を海賊として処刑しようとするのも、そのためだった。

【4】日本におけるキリスト教

 仏教と神道が長く根付いていた戦国時代。「SHOGUN 将軍」の物語が始まる60年ほど前には、ポルトガルの宣教師たちが日本に到着し、布教活動が一定の成功をおさめると同時に、日本で産出される銀で莫大な利益を上げ、黒船でキリシタン大名と通商し、鉄砲・大砲などを供与していた。

 一方、多くの日本人が改宗し、権力を増していったイエズス会(カトリックの男子修道会)に対して、大名らは次第に不信感を募らせ、「キリスト教は伝統的な侍の価値観と相反する」と解釈し、禁教や迫害に至ることもあった。宣教師たちは、南蛮貿易の鍵を握り、有用な通訳であったため、辛うじて容認されていたに過ぎなかったのだ。

【5】戦国時代の文化は?

 その後の江戸時代と比べると、戦国時代の服装や文化は、簡素で実用的で緩い傾向にあったとされる。その理由は、何世紀にもわたる内戦の間、生き残ることが最優先であったため、厳格な慣習が発展しなかったからとも考えられている。

 また、戦国時代の女性は、江戸時代と比べ地位が高く自由だった。男性に主導権があったことには変わりないが、多くの女性が一族を守るために武道を心得ていた。また、この時代の遊女は、のちの芸妓文化の核となる音楽や舞踊の訓練を受けた芸能者でもあった。

 「SHOGUN 将軍」(全10話)は、ディズニープラスの「スター」で独占配信中。以降毎週火曜に1話ずつ配信される(最終話は4月23日配信予定)。

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